ラベンダーには多くの種類がありますが、もっとも代表的なのがイングリッシュラベンダーです。
特徴と育て方について調べたことをまとめました。栽培記録も書いています。
イングリッシュラベンダーの特徴
別名、コモンラベンダー、真正ラベンダーとも呼ばれます。
美しい紫色の花とよい香りが特徴。
系統:アングスティフォリア系
開花期:5~7月頃
花色:紫色、白、ピンク色
開花期:初夏~夏
草丈:20~80cm
原産地は地中海沿岸、高温多湿を嫌い、乾燥した気候を好みます。
寒さに強いので北海道や東北地方で育てるのに向いています。
富良野のラベンダー畑もイングリッシュラベンダーの系統が多いです。
暑さには弱いので関東以南の暖かい地域では夏越しがむずかしく育てにくいといわれています。
【主な品種】
ヒドコート(ヒッドコート/ハイドコート)
オカムラサキ
濃紫
マンステッド
ロイヤルパープル
ホワイトレディ(白花)
虫除け効果も期待できる
リラックス効果など多くの効果効能がありますが虫除けにも有効。
虫が嫌う「リナロール」という香り成分が含まれています。
蚊、ハエ、ガ、ダニ、ノミなどが寄り付かない効果が期待できます。
イングリッシュラベンダーの育て方
日当たり、水はけ、風通しの良い場所で育てます。
高温多湿を嫌うため、梅雨や秋の長雨シーズンに傷むことがあります。
鉢植えの場合は雨に当たらないよう軒下などに移動させましょう。
植え付け
適期:3~5月、9~10月
地植えの場合は、水はけをよくするため盛り土をして地面よりも少し高い位置に植え付けます。
複数の苗を植え付ける時の間隔は30cm程度が目安。
鉢植えの場合、3号(直径約9㎝)のポットに対して6号(直径約18㎝)の大きさの鉢に植え付けます。
用土は、ラベンダー用か観葉植物用の土を使うと簡単です。
水やり
地植えの場合は特に必要ありません。
鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
過湿を嫌う性質のため、水を与えすぎると株が弱り枯れてしまうことがあるので注意しましょう。
肥料
やせた土壌を好み、肥沃な土は苦手です。
普通の土壌であれば、肥料を与える必要はありません。
与える場合は、緩効性化成肥料なら春と秋に1回ずつ、液体肥料なら2週間に1回。
一般的な植物の適量より、やや少ない量にします。
植え替え
地植えは、植え替えの必要はありません。
鉢植えは、1年に1回、ひとまわり大きな鉢に植え替えましょう。
適期は3~5月。
植え替え後の3~4日間は直射日光の当たらない場所に置きます。
その後は、日当たりの良い場所に移動します。
増やし方
挿し木で増やすことができます。
適期は6月ころ。
・挿し木用に茎を10cm程度度切り取る
・切り口を30~60分間水に浸けて吸水させる
・挿し木用の土に挿す
・根が生えるまでは日陰で管理(およそ3週間)
・根付いたら植え替え
ラベンダーの寿命は10年以上といわれています。
しかし、日本の高温多湿の夏は蒸れやすく株が弱ってしまうこともあります。
地域によっては3~4年で元気がなくなり枯れてくることもあるようです。
挿し木で増やしておくと安心です。
イングリッシュラベンダーの栽培記録
栽培しているところ:東北地方北部、日本海側
品種:ヒドコート
英名は Lavender ‘Hidcote’。「ヒドコーテ」と呼ばれることもあります。
葉はグレーがかった緑色。
濃い紫色の花穂をたくさんつけます。
※ちなみに、「ヒペリカム」にもヒドコートという品種があります。
⇒ ヒペリカムの特徴と育て方
地元では中央分離帯にラベンダーが植えられているところがあります。
市道路維持課によると、藤崎町の福祉施設「玄輝門」の元法人理事長成田極見さんが1995年に苗木3200本を市に寄付したことをきっかけに植えられた。
出典:陸奥新報web版(2020/6/21)
毎年、6月下旬~7月上旬になると紫の帯が延々と続くようすは季節の風物詩となっています。
2006年、分離帯に植えられているのと同じ品種の苗が販売されていたので1株購入。地植えにしました。
翌年(2007年)、開花期を迎えたときは花数が少なくガッカリ。
手入れもせず放っておいたのがいけなかったのでしょう。秋に剪定をしました。
2008年はたくさん咲いてくれました。
前年にバッサリと切った時は大丈夫かなと心配だったのですが。
剪定をやるとやらないのでは全然違うということがわかりました。
収穫したラベンダーでドライフラワーを作りました。
2011年、挿し木をして5株まで増やすことができました。
さいごに
イングリッシュラベンダーの特徴と育て方、栽培記録をまとめました。
・暑さに弱い
・多湿を嫌う
我が家では、剪定の時以外は手を掛けることはありません。
10年近く経っても花を咲かせてくれるので重宝しています。
寒冷地では放っておいても枯れることはなく育てやすいと思います。
1株あればドライフラワーやポプリ、リースなど自宅で飾って楽しむだけの量は収穫できます。
【追記】
2022年ころに株の老化や剪定のしすぎで枯らしてしまったら庭で蚊に刺されることが増えました。
今まで蚊に悩まされることがかなったのはラベンダーの虫除け効果だったのかも?
というわけで2024年はタネまきからの栽培に挑戦中。
10月下旬。発芽から1ヶ月半経った苗。本葉が4枚ほどになりました。もうすぐ霜が降りる時期なので室内で冬越しです。
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