ヒマラヤユキノシタは早春に花を咲かせ、春の訪れを告げてくれる植物のひとつ。
特徴、育て方、栽培記録をまとめました。
ヒマラヤユキノシタの特徴
ヒマラヤユキノシタはユキノシタ科の常緑多年草。
東アジア~中央アジアが原産地です。
別名、オオイワウチワ(大岩団扇)・ベルゲニアとも呼ばれます。
草丈:10~50㎝
開花期:2~5月
花色:ピンク
特徴は大きくシャモジのような丸みのある形の葉。
常緑性で地面をはうように広がるので下草やグラウンドカバーとしてもよく利用されます。
ヒマラヤユキノシタの育て方
日向~半日陰で育てます。
夏場の強い日射しに当たると葉焼けを起こすことがあります。
地植えの場合は、夏の間、日よけなどで直射日光が当たらないようにしたほうがよいかもしれません。
花が枯れてきたら花茎を根元から切り落とします。
下の方の葉が枯れてきたら、こまめに取り除いておきましょう。
枯れた葉をそのまま付けておくと株が蒸れたりカビが生える原因になります。
寒さに強いので防寒対策をしなくても冬越しできます。
水やり
地植えの場合は、特に必要ありません。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
多湿に弱いので水のやり過ぎに注意しましょう。
肥料
地植えでは、特に与えなくてもよいです。
鉢植えの場合は花後と秋に少量の緩効性化成肥料を与えます。
肥料が多いと葉ばかり茂って花付きが悪くなることがあるので注意しましょう。
植え替え
地植えの場合、数年間は植え替えする必要はありません。
株が周囲に広がり中心部が枯れやすくなってきたら株を掘り上げて植え直しするとよいでしょう。
適期は春と秋。
増やし方
一般的に株分けで増やします。
タネまきや根伏せで増やすこともできます。
株分け
地下茎を掘り上げて1~3芽ほどの長さに切り取り植え付けます。
庭の空いた場所に挿しておくだけで簡単に根付きます。
タネまき
咲き終わった花をそのままにしておくとタネをつけます。
タネから育てた場合、開花まで3年ほどかかるそうです。
根伏せ
切り戻しをしたときの茎を利用。
小さな芽が確認できます。
※芽がついていない茎も使えます。
3~4cmの長さに切り分けます。
切った茎を土の上に横に置き、1cmほど土をかぶせます。
芽がついている場合は、芽が地面の上に来るように植え付けを行います。
新芽が出てきたら、そのまま育てましょう。
新芽が出てから1ヶ月半経った様子。
実際に試してみたところ
・新芽がでるまで約10日
・発芽したのは1つだけ
という結果になりました。
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ヒマラヤユキノシタの栽培記録
※育てているところ:東北地方北部
3月下旬、咲き始めのようす。
花茎を伸ばしながら花が咲いていきます。
咲き終わった花茎を切り取ったようす。
ほぼ、一年中、この草姿です。
11月上旬。寒くなると一部の葉は紅葉します。
11月下旬。
さいごに/育ててみた感想
誰が植えたのか分かりませんが、昔から玄関脇に植えられています。
夏は直射日光が当たり冬は雪に埋もれてしまう場所。
そんな過酷な環境で放置状態にしていますが丈夫で枯れたことはありません。
大きな葉っぱのおかげで雑草もほとんど生えません。
グランドカバーとしても重宝しています。
繁殖力も旺盛で増えすぎて困るくらい。
特に害虫に悩まされることはありません。
ただし、我が家の場合、ただ1つの例外がアメリカシロヒトリです。
見つかるのは巣網ではなく3cm程度に大きくなったものが数匹いるというケース。
葉が欠けているときは、ほとんど間違いなく葉裏にアメリカシロヒトリがいました。
なぜか庭の植物で一番先に狙われるんですよね。
そのため、ヒマラヤユキノシタはアメリカシロヒトリが庭に入り込んでいないかチェックする目安にもなっている植物ともいえます。
ここで見つかったら他の植物にもひそんでいる可能性が大きいというわけです。
近所の木で繁殖したものが飛んでくる場合もあるので春と秋は要注意です。