トクサ(木賊/砥草)は直立する茎が美しく和風の庭によく利用される植物です。
生け花の花材として使われることも多いです。
特徴と育て方、増えすぎ防止の方法、実際に育ててみた感想をまとめました。
トクサの特徴
トクサは、トクサ科の常緑性多年草(シダ植物)。スギナの仲間です。
原産地は北半球の温帯地方で日本では中部地方から北海道にかけての山間の湿地に自生しています。
地下茎を伸ばして、そこから地上に茎を出します。
・草丈は30~100cm
・茎の太さは直径5~7mm
・スギナと同じように茎の中は空洞
・茎は直立、枝はない
・茎には3~7cmごとに節があり節ごとにギザギザした葉がある
・茎の色は濃い緑。表面はザラザラしてかたい
砥石に似て茎でものを研ぐことができることから砥草と呼ばれるようになりました。
トクサの育て方
暑さ寒さに強く、特に病害虫なし。丈夫で育てやすい植物です。
明るい日陰で育てましょう。
耐陰性もあるので日陰でやや湿り気のある場所でも育ちます。
植え付け
地植えの場合は、水はけが良ければ土質は選びません。
鉢植えの場合は、市販の培養土を使うと便利です。
水やり
湿地性の植物なので水を好みます。
鉢植えの場合は、鉢土の表面が乾く前に鉢底から出るくらいたっぷりと与えましょう。
地植えの場合は、必要ありません。
増やし方
株分けで増やすことができます。
地上の茎が2~3本付いた状態で地下茎を切り分けて植えると根づきます。
真夏以外であれば、いつでも可能です。
仕切りでトクサの増えすぎを防ぐ
地下茎を伸ばして広い範囲に広がっていく性質があります。
繁殖力の強さは同じトクサ科のスギナをイメージすると分かりやすいでしょう。
なので庭に植え付ける場合には注意が必要です。
植えた場所から数メートル離れた地面から生えてくることもあります。
広がってほしくない場所には「あぜ板」など仕切りの板を埋め込むことで対策したほうがよいでしょう。
トクサを育ててみた感想
庭の隅に植えてありますが、植えっぱなしにできるので手間が掛かりません。
寒さにも強く霜が降りても雪が積もっても冬越しできています。
トクサは地下茎が横に伸びていきます。
時々離れたところから生えてきてビックリさせられることも多いですね。
他の植物を植えているところまで根を伸ばし占領しかねないほどに増えてしまいました。
侵入を防ぐために、一度、掘り上げた株の根を不織布でまいてから植え付けたこともあります。
しかし、どんどん増えていくので、結局、全部掘り上げてしまいました。
スギナやドクダミのように地下茎で増える繁殖力の強い植物を地植えする時は注意しないと後で大変な苦労をすることになります。
そんな訳で、現在は鉢植えだけで育てています。