庭のツバキ(椿)を放っておいたら大きくなりすぎて道路に枝が飛び出すようになりました。
木を小さくする剪定方法と自宅のツバキの剪定記録をまとめました。
ツバキの基本の剪定
・葉や枝が混みあって風通しが悪くなり病害虫が発生しやすくなる
・樹形が乱れ見た目が悪くなる
・大きくなりすぎて管理しにくくなる
剪定はこのような悩みを解消するため定期的におこなう必要があります。
適期は花が咲き終わる4~5月。
6月頃、春に伸びた枝の先に花芽は作られます。
翌年、花が咲かなくなってしまうのを防ぐため花後なるべく早めに剪定をしましょう。
風通しがよくなるように不要な枝を付け根から切ります(透かし剪定)。
7月以降に剪定をすると花芽を切ってしまう可能性が高くなります。
夏の間に伸びすぎてしまった枝は9月頃に残したい花芽を確認しながら切ります。
・他の枝よりも長く伸びた枝(徒長枝/とちょうし)
・内側に伸びている枝
・葉や芽がついていない枯れた枝
・交差して絡み合ったようにみえる枝(絡み枝)
・他の枝と平行に伸びている枝(どちらかの枝を切る)
たくさん絡み枝がある場合は、ダメージが大きくなるのを防ぐため3~4年かけて切るようにします。
・自然樹形を維持する
・円柱形や円錐形にする
いずれの場合も切る前に樹形や大きさをイメージするのがポイント。
作業中は、ときどき木から離れて全体のバランスを確認し形を整えていきます。
大きくなりすぎたツバキを小さくする強剪定
「強剪定」とは太い枝もバッサリと切ること。
木への負担が大きいので数年に1回にとどめます。
適期は基本の剪定と同じ花が咲き終わった頃。
頂点の太い枝を切る
木の頭(頂点)の部分を短く切ると高さを抑えることができます(芯止め)。
芯止めをすると切った頂点からは伸びてこなくなります。
ただ、その周りから枝が伸びてくるので、その後も様子をみて定期的に剪定をする必要があります。
枝の切り口が太くなる場合は雑菌が入らないように癒合剤を塗っておくと安心です。
側面を刈り込む
樹形ラインに合わせて側面を上から下へと刈り込んでいきます。
高い場所の枝を切る方法
・ハシゴや脚立を使う
・高枝切りバサミを使う
ハシゴや脚立を使う
4脚のハシゴを使う場合、前後にはぐらつきませんが左右の横ゆれが起きた時に倒れやすくなります。
特に、地面がデコボコしている場所では安定しないので要注意です。
【注意点】
・乗る場所は上から4段目以下
・天板に乗らない
・ハシゴに背を向けて降りない
剪定中にハシゴから落ちて大ケガをしたというニュースを毎年みかけます。
若い時には普通にできたことも年齢を重ねるにつれてできなくなってきます。
足元が心配になってきたら業者さんに依頼したほうがよいかもしれません。
高枝切りバサミを使う
ハシゴに登る必要がないので安全に切ることができます。
・切りたい木の高さにあったものを選ぶ
・軽いものを選ぶと疲れにくい
・切ることのできる枝の太さを確認する
いろいろな製品があるので用途に合うタイプを選びます。
ツバキの剪定記録
樹齢30年以上のツバキが2本あります(2022年現在)。
1本は、樹高4~5m。日当たりのよい場所にあり毎年たくさんの花を咲かせます。
もう1本は、樹高3mほど。日陰の場所にあり、長い間花を咲かせたことがありません。
【2007~2011年】
絡み枝が出やすいといいますが、本当に混みあっています。
内側の日が当たらない部分には、枯れ枝がそのまま残っています。
新芽が伸びていく様子をみると一箇所から何本も芽が出ています。
道路まで飛び出しそうになっている枝もありました。
自己流で刈り込んでみたりハシゴに登って飛び出た枝を切ろうとしてもうまくできません。
3年目の2009年、ようやく、てっぺんに1本だけ飛び出している太い枝を切り落とすことができました。
樹高4~5mの木は、5年がかりでひとまわり小さくすることに成功。
【2012年~現在】
樹高が低くなってからは脚立の代わりに高枝切りバサミを使うようになり作業が少し楽になりました。
ただ、1年間、まったく切らないでいると枝が飛び出してきたり絡んで混みあってきたりするので油断できません。
基本の剪定は、毎年するようにしています。
日陰にある樹高3mのツバキは最初からハシゴ不要で剪定しやすいです。
樹高を2mほどに維持できるようになりました。
2017年には八重咲きの花を咲かせてくれました。
日当たりのよいほうに比べると花数は段違いに少ないですが、それでも10~20くらいはあるでしょうか。
日当たりのよいほうのツバキの花は一重咲き。
葉だけ見ると全く同じに見えます。違う品種だとは気づきませんでした。
雪の重みで太い枝が折れる/観測開始以降最深160cmの大雪
1~2月の大雪でツバキは150cmほどの雪に囲まれた状態。
積もった雪の山に登ってツバキを上から見てみました。
雪に埋まった下の枝を掘り起こしました。
雪かきを使っても手が届かない上の枝には雪が積もったまま。
大きく垂れ下がってしまいました。
雪の重さで枝が折れかかっていたので切り落としました。
今まで枝に雪が積もっても、これほど太い枝が折れたことはありません。
油断していました。
こまめに雪を払い落としていればよかったと改めて後悔しています。
2025年2月23日
青森地方気象台によると23日午前2時ごろ、弘前市の積雪が160センチに達し、1982年の観測開始以降最深を記録した。
出典:東奥日報
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さいごに
大きくなりすぎたツバキを小さくする剪定方法と実際に剪定した記録をまとめました。
15年前、はじめて剪定をしたころは樹形を整えようとして枝先を刈り込むことばかりやっていたような気がします。
最近は、木の内部が透けてみえるように枝を間引くことを心掛けるようになりました。
それにしても、きれいな樹形にするのはむずかしいものですね。
【追記】どうしてアリがツバキの木にのぼるのか?
理由はカイガラムシらしいと分かったので書いておきます。
毎年、アリがのぼっていくのを見ています。
花の蜜が目当てなのかなと思っていました。
でも、花が終わった後もアリがのぼっていくのはどうしてなんでしょう?
なんとなく気にはなっていました。
カイガラムシだと見当がついたのは2023年。
9月に別の植物がカイガラムシの被害にあいました。根元にアリの巣ができていて根を引き抜くと白くなっています。
白いのはカイガラムシらしいとわかりました。
カイガラムシの排泄物にはたくさんの糖類が含まれています。
これに誘われてアリがやってくるのだそうです。
カイガラムシにはたくさんの種類があって、庭木にも発生するそうです。
アリが木をのぼりはじめたらカイガラムシが発生している可能性があるのだとか。
そして、10月上旬、混み合った枝を切っていたときのこと。
枝に1mmほどの大きさの白いものがポツポツと付いているのをみつけました。
ネットでみた写真に似ていることから、この白いのがカイガラムシだと見当がついたわけです。
ちなみに大量発生したわけでなくツバキの木も元気。
なので、駆除も対策もしないで放置しています。