ジンチョウゲ(沈丁花)の特徴と育て方【挿し木苗の栽培記録】

ジンチョウゲ

ジンチョウゲ(沈丁花)は春に花を咲かせる樹木です。

離れた場所からでも漂ってくる香りで春を感じるという人も多いのではないでしょうか。

ジンチョウゲの特徴と育て方について調べたことをまとめました。

挿し木した苗が花を咲かせるまでの栽培記録も書いています。

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ジンチョウゲの特徴

ジンチョウゲ

ジンチョウゲは、中国南部が原産地、ジンチョウゲ科の常緑低木。

樹高:約1~1.5m
開花期:3~4月
花色:白(外側は紅紫)

小さな花が1ヶ所にまとまって咲き、満開になるとポンポンのような花姿になります。

花のように見える白い部分は「がく」が変化したもので花ではありません。

【名前の由来】
・香木の沈香(ジンコウ)のような良い匂いがする
・十字型の花の形が香辛料の丁子(ちょうじ、クローブ)に似ている
ということから名付けられたといわれています。

【三大香木のひとつ】
ほんのり甘い、上品などと表現される香りの強い花をつけます。

香りは大変強く、遠くからでも感じられるほど。

夏のクチナシ、秋のキンモクセイと並んで「三大香木」と呼ばれます。

香りには120種以上の香気成分が含まれ、主成分の一つであるリナロールにはリラックス効果があるといわれています。

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ジンチョウゲの育て方

ジンチョウゲ

西日が当たらない半日陰~日向が適しています。

光が足りないと花が咲かなくなってしまうので注意しましょう。

植え付ける前に腐葉土を多めに混ぜて肥沃な土にしておきます。

鉢植えは市販の花木用培養土を使って植え付けます。

水やり

地植えの場合、特に必要ありません。

鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。

肥料

花後にお礼肥として化成肥料を株元にまきます。

病害虫

アブラムシがつく程度です。
その他には特に気になる病害虫はありません。

植え替え

ジンチョウゲの新芽
根は水を吸収する細根が出にくく、やわらかくて傷つきやすくなっています。

傷がつくと回復しづらく枯れてしまうこともあります。

なので地植えの場合は植え替えの必要はありません。

鉢植えの場合は、そのまま育てていると根詰まりを起こしてしまいます。

・水やりした時に水がしみこみにくい
・鉢底から根が出ている
このような時は植え替えが必要です。

適期は6~7月。

・根を傷めないよう鉢から取りだす
・根の周りについた土を崩さないようにして植え付ける

鉢は一回り大きなものを使います。

剪定

ジンチョウゲのツボミ
自然と樹形は整ってくるので、剪定はほとんど必要ありません。

風通しを良くするために混み合った枝を根元から切り取る程度の弱い剪定にします。

適期は花後から6月中。

7月に次の年の花芽が出来るので、それ以降は剪定をしないように気をつけます。

ジンチョウゲの栽培記録

※栽培地:東北地方北部
自宅のジンチョウゲ

いつ、誰が植え付けたものかはわかりません。

植えっぱなしで20年は経っているようです。

手入れをしなくても毎年良い香りのする花を咲かせてくれるのは嬉しいですね。

病害虫に悩まされたこともありません。

寒冷地では地植えできないときいたことがありますが問題なく冬越しできています。

ただ、斜めに傾いて倒れそうなのが気がかりです。

大きくなっているので移植するのは無理でしょう。

挿し木をして別の場所に植え付けたいと考えています。

挿し木に成功/2008年

発根しやすく挿し木は簡単だそうですが失敗続き。原因が分かりません。

挿し木する時期が早すぎたということでしょうか?

3回目でやっと成功しました。

挿し木のやり方は同じなので単に運が良かったのかもしれません。

挿し木の方法

・適期は5~6月
・花が咲き終わった後、新しく伸びた枝を使う
・枝を10cmくらいの長さに切る
・上の部分の葉を3分の1残して下の葉は取り除く
・コップなどに水を入れて枝を1時間くらいつけておく
・湿らせた赤玉土に挿す
・明るい日陰に置く
・根が出るまで乾燥しないように管理する
・根が出るまでの目安は約2ヶ月
・根が出たらひとつずつ鉢に植え替えて育てる
・地植えにする場合は翌年に行う

花が咲く/2009年

挿し木をした翌年に咲くとは思っていませんでした。嬉しいです。

玄関で良い香りを漂わせて一足先に春が来たよう。

花後、植え替えする予定でいます。

数年は鉢で育てて、ある程度大きくなったら庭に植え付けるのもよいかなと思っていました。

ただ、植え替えに非常に弱く枯れてしまうこともあるというのが気になります。

調べてみると、
・根は数本あるだけで広く根を張ることがない
・細根もほとんどない
・移植の時に根を切ってしまうと水分の吸収力が落ちて枯れてしまう
ということが分かりました。

庭に植える目的での挿し木だったら、直接その場所に挿し木をしてもよいそうです。

さいごに

ジンチョウゲの花

ジンチョウゲの特徴と育て方、栽培記録を書きました。

木自体の寿命は短く、長くても20~30年だとか。

寿命に達しなくても突然枯れたりすることもあるようです。

我が家のジンチョウゲをみていて丈夫な木だというイメージがありましたが、いつ枯れても不思議はない状態というわけです。

万が一に備え、バックアップとして2~3株作っておくと安心ですね。

挿し木した苗を枯らさないように大事に育てていきたいと思います。

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