クロッカスは早春に可愛らしい花を咲かせる植物です。
植え付け時期や花が終わったあとの手入れなどクロッカスの育て方ポイントと水耕栽培の方法を紹介します。
クロッカスの特徴
クロッカスは、ヨーロッパ中南部原産、アヤメ科の球根植物てす。
秋に球根を植え付けると春に花を咲かせ、夏には地上部が枯れて休眠します。
同じ仲間のサフランは秋に咲くので、春に咲くクロッカスは、別名「春サフラン(ハルサフラン)」とも呼ばれます。
草丈は5~10cm、花色は黄、紫、白、絞りなどがあり多彩です。
草丈が低いので、花壇の前面や縁取りに向いています。
まばらに植えるよりも密植したほうが見栄えがします。
チューリップやムスカリ、水仙などと寄せ植えにするのもおすすめです。
クロッカスの植え付け時期と育て方
植え付けの適期は10~11月ころです。
地植えする場合は、日当たりと水はけの良い場所に植え付けましょう。
球根2個分くらいの深さで、球根3~4個分くらいの間隔にします。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使います。
5号鉢に5~8球、3~5㎝程度の土をかぶせます。
クロッカスは古い球根の上に新しい球根が出来ていきます。
浅く植えると翌年の球根が小さくなってしまうので注意して下さい。
水やり
庭植えであれば水やりの必要はありません。
鉢植えの場合には、土の表面が乾いてから水やりします。
与えすぎると球根が腐る原因になるので注意しましょう。
クロッカスの花後の手入れ
花が咲き終わったら、液体肥料か即効性の化成肥料を与えます。
クロッカスは球根を毎年掘りあげる必要はありません。
2~3年植えっぱなしにしていても大丈夫です。
花数が少なくなったら子球が増えている証拠なので掘り上げて植え広げてあげましょう。
5~6月に球根を掘り上げ、日陰で乾燥させて風通しの良い所にネットなどに入れて保存します。
掘り上げた子球を別の場所に植え付ければ2~3年で花が咲くようになります。
クロッカスの水耕栽培は冷蔵庫保管がポイント
水耕栽培とは土を使わず水で育てる方法のことです。
土を使わないので清潔で、見た目もキレイなことから室内での栽培に向いています。
土いじりが苦手な人にもオススメの栽培方法です。
冷蔵庫に入れる理由
まず、9~11月頃になるとクロッカスの球根が園芸店などで出回るので購入しましょう。
次に、球根を封筒や紙袋に入れて冷蔵庫に2ヶ月以上入れておきます。
なぜ、冷蔵庫に入れるかというと秋植え球根は一定期間寒さに当てないと花が咲かないからです。
球根の種類にもよりますが、5度位の気温で約10週です。
保存場所は暗く涼しい所が最適なのですが、室内では温度が高くなってしまいます。
なので冷蔵庫保管する必要があるというわけです。
開花時期から逆算して栽培を始める
花が咲くのは、水耕栽培を始めて約3~4ヶ月後です。
2~4月に花を咲かせるには栽培を始める時期を逆算して調整します。
ちなみに、球根をセットする容器は水耕栽培用のものでなくてもかまいません。
100均で購入してもいいですし、ジャムの空き瓶、プリンやヨーグルトの容器なども利用できます。
球根を容器に置いたら、根が出るまでは容器の周囲を黒い布などで覆うか、暗い場所で管理します。
1ヶ月くらい経って根が十分に伸びてきたら明るい窓際などに移動させ、しっかりと日光に当てて育てます。
水耕栽培4つの注意点
1.球根の茶色い皮を剥いてから育てる
皮に残った土や菌が水に落ちると、根腐れしたり、カビが生えて球根が腐りやすくなります。
2.根腐れ防止剤を入れる
育てている水はそのまま容器にたまるのでどうしても不純物が溜まり、根が腐りやすくなってしまいます。
3.水は週に1度入れ替える
4.水を入れすぎない
根が出る部分が水面にすれすれになるようにします。球根が水についてしまうとすぐに球根が腐ってしまいます。
さいごに
水栽培というと、ちょっとむずかしそうと思っていませんか?
実際は、意外と簡単に育てられるものです。
クロッカスは早春を感じさせてくれる花ですが、水栽培なら、もっと早く花が楽しめます。
室内で春を待ちながら、クロッカスの成長を眺めるのもよいかもしれませんね。