ミセバヤは古くから栽培されている古典園芸植物のひとつ。
花も紅葉も美しく丈夫で手間がかからないので初心者にもおすすめです。
特徴と育て方、栽培記録をまとめました。
ミセバヤの特徴
ミセバヤは日本原産、ベンケイソウ科の多肉植物。
別名、タマノオ (玉緒) とも呼ばれます。
草丈:10~30cm
開花期:10~11月
花色:ピンク
暑さにも寒さにも強く、育てやすい植物です。
【生育パターン】
春になり雪が融けてしまうと新芽が成長をはじめます。
5月下旬。
秋に開花。葉は紅葉します。
晩秋、地上部が枯れるころに根元に新芽が出てきます。
新芽の状態で冬越しをします。
寒さに強いので寒冷地の屋外でも防寒対策の必要はありません。
ミセバヤの育て方
日当たり、水はけ、風通しの良い場所で育てましょう。
地植えでも鉢植えでも育てることができます。
鉢植えの場合、用土は市販の山野草培養土を使います。
成長すると茎が下に垂れていくので少し高さのある鉢に植え付けるとよいでしょう。
水やり
地植えの場合は、特に水やりの必要はありません。
鉢植えの場合は、土が乾いてから与えます。
水の与え過ぎで過湿になると根腐れを起こすことがあるので注意しましょう。
肥料
地植えの場合は肥料を与える必要はありません。
鉢植えの場合は春に緩効性化成肥料を少量与えます。
植え替え
適期は4月頃。
鉢植えの場合は、2年に1回を目安に行います。
ひとまわり大きな鉢に植え替えましょう。
同じサイズの鉢に植え付ける場合は株分けを行います。
1株に3芽くらい付くように手で分けて植え付けます。
増やし方
株分け、挿し芽、タネで増やすことができます。
株分け
植え替えと一緒に行います。
前回の植え替えから2年経った株(2023年5月)。
根についた土を崩すと自然に株が分かれます。
長く伸びた根を半分ほど切ってから植え付けました。
挿し芽
・茎を3~4節程度の長さに切り取る
・培養土を入れた鉢などに挿す
・霧吹きなどで用土を湿らせる程度に水やりをする
・根が出るまで乾かさないようにして明るい日陰で管理する
タネまき
花後にできたタネをまきます。
病害虫
病気は特にありません。
害虫はアブラムシ、ナメクジ、アオムシ、ダンゴムシなどが発生、葉や花を食べます。
定期的にオルトラン粒剤などで予防しておくとよいでしょう。
ミセバヤの栽培記録/2016年~
※種類:越中ミセバヤ(エッチュウミセバヤ)
※栽培地域:東北地方北部
2016年10月:楽天で苗を購入。鉢植えで管理。
⇒アリ除け効果を期待!タンジーとヘンルーダの苗を購入
害虫被害・挿し芽/2017年
8月、ツボミと葉が食べられてしまいました。ツボミは、ほぼ全滅。
茎の先端にクモの糸のようなものがついていて中に虫がいました。
「ベンケイソウスガ」というミセバヤやベンケイソウを専門に食べる虫がいるそうです。
クモの糸のようなものを出して巣を作るのだとか。
ミセバヤを食べてしまった犯人はこの虫だと思われます。
◆食害後の作業
・食べられてしまったツボミ部分と葉を切り取る
・株が枯れてしまった場合にそなえて挿し芽をする
◆挿し芽の生育状況
8月8日:被害のなかった茎の真ん中部分を切り取り土に挿す
8月25日:新芽を確認
昨年と同じように花を楽しむことは無理とあきらめかけていたのですが…。
ツボミをみると、ひとつでもいいから咲いてほしいなと欲が出てしまいます。
鉢植えと地植えで紅葉時期に違い/2018年
花後のミセバヤ(2018年11月3日)。
鉢植えは紅葉しているのに対し、地植えの葉は緑色のまま。
↓ ↓ ↓
鉢植えは、昨年も紅葉するのが早かったです。
根詰まりが原因かもしれませんが実際のところは分かりません。
こぼれ種から発芽/2021年
※2021年4月20日
花がら摘みをしないで枯れるまで放っておいたところ、こぼれ種から芽がでていました。
※2021年5月23日
※2021年10月5日
1年目で茎の長さは10cmほどに成長。秋に花が咲きました。
※2021年11月9日
紅葉し根元には新芽がでていました。
※2022年10月9日
2年目の茎の長さは12cmほど。昨年とあまり変わりません。
2017年7月:開花前に落葉。
2017年8月:ツボミと葉が食べられる。
2019年10月:鉢植えの生育が悪いので地植えにする。
⇒2019年のガーデニング作業まとめ【ミセバヤ・ギボウシ・ヘンルーダなど】
2020年:地植えのまま。放置状態でもたくさんの花を咲かせる。
2021年:一株だけ鉢植えにする。春と秋に害虫発生。
6月は早期発見で被害は少ない。オルトラン散布。
10月。鉢植えで3匹の芋虫。地植えでナメクジ。
昨年、害虫の発生がなかったので油断していました。
さいごに
ミセバヤの特徴と育て方、栽培記録をまとめました。
日本原産だけあって丈夫で育てやすい植物。
地植えにすれば放置状態でもたくさん花を咲かせてくれます。
挿し芽での増やし方も簡単でした。
害虫は、毎年、発生するとは限りません。
予防としてオルトランを散布しておくと安心です。
2021年10月上旬。
気になっているのは鉢植えにすると早い時期に紅葉するということ。
個人的には、ピンクの花が咲いている間は葉が緑色でいてほしい。
2022年10月上旬。
葉が緑色なのはツボミをつけたころに鉢上げしたから。
地植えのほうが大きく育つし管理もラク。
2023年以降は、地植えだけで育てています。