ペンステモンは初夏から秋にかけて真っ直ぐに伸びた花茎に釣鐘型の花をたくさん咲かせる植物です。
開花期間が長く花のない時期もカラーリーフとして楽しめる品種もあります。
ペンステモンの特徴と夏越し方法など育て方のポイントをまとめました。栽培記録も紹介します。
ペンステモンの特徴
ゴマノハグサ科の植物で、原産地は北米です。
(オオバコ科で分類される場合もあります)
もともとは多年草ですが高温多湿に弱く夏に枯れてしまうこともあります。
そのため日本では秋まきの1年草として扱われることが多いです。
開花期は5~8月ころ。釣り鐘状の花を咲かせます。
花色は、紅・紫薄紫・ピンク・白など。
縦長の花穂に中くらいの大きさの花が密生して咲く様子は見ごたえ抜群です。
別名、ヤナギチョウジ、ツリガネヤナギとも呼ばれます。
250種類ぐらいの原種があり、たくさんの園芸品種が販売されています。
高温多湿に弱いとされていますが全てが同じ性質というわけではありません。
主な品種には次のようなものがあります。
【ペンステモン・ハスカーレッド】
暑さにも寒さにも強い多年草タイプ。
銅葉が美しいので花のない季節にはカラーリーフとしても楽しむことができます。
草丈はおよそ1m。花壇の後方に植えると庭に立体感がでます。
【ペンステモン・ダーク タワー】
ピンクの花色と銅葉のコントラストが美しいです。
ハスカーレッドに似ていますが高温時の葉色がより濃いのが特徴。
高温多湿に注意すれば暑さや寒さにも耐え、とても丈夫です。
暖地でも寒冷地でも育てることができます。
【ペンステモン エレクトリックブルー】
鮮やかなブルーのグラデーションが美しい品種。
筒状の花は3cmほどの大きさ。草丈は約40cm。
ペンステモンの育て方
種まきから育てるのは少しむずかしいので苗を購入して育てるのがオススメ。
日当たりの良い所に植え付けましょう。
高温多湿に弱いため、鉢植えの場合、夏は風通しのよい涼しい日陰に移動させます。
水やり
地植えの場合、特に必要ありません。
鉢植えの場合、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいにたっぷりと与えます。
多湿に弱いので水の与えすぎに注意しましょう。
肥料
植え付け前にゆっくり効くタイプの肥料を与えます。
開花時期には液体肥料を与えます。
花がら摘み
咲き終わった花は早めに摘み取りましょう。
そのままにしておくとタネを作るために栄養が使われ株が衰えてしまいます。
ひととおり花が終わった花茎は元から切り取ります。
植え替え・株分け
※2022年8月8日。4月中旬に株分けして植え付けたもの。初夏に花が咲きました。
適期は3月~4月、9月中旬~10月です。
鉢植えの場合は、毎年、植え替えを行います。
地植えの場合は3年に1回が目安。株分けを兼ねて植え替えを行いましょう。
夏越し
暖地では夏の高温多湿や長雨による蒸れで枯れてしまうことがあります。
花が咲き終わったら切り戻しを行って風通しを良くしましょう。
切る位置は株元から2分の1から3分の2くらいです。
鉢植えの場合は、雨の日は軒下などに入れて雨に当たらないように管理します。
ペンステモンの栽培記録【2020~2022年】
※栽培しているところ:東北地方北部
2020年4月下旬、増えすぎて困るからといって苗をもらいました。
品種名は分かりません。ハスカーレッドに似ています。
鉢から取り出して庭に植え付け。
葉色がちょっと変わっているのでカラーリーフとしても楽しめそうです。
どんどん伸びて花茎が1mを超えました。
株元には葉がたくさんついていますが花茎はヒョロヒョロとしています。
6月上旬、花が咲き始めました。
8月。花後、放っておいたら種がこぼれて自然に発芽するかもしれません。
11月下旬。霜が降りてもダメージは受けていません。
2021年
5月中旬。
6月中旬。1年経って株が大きくなり花がたくさん咲きました。
草丈はおよそ150cm。強い風が吹くと倒れそうになるので支柱が必要です。
2022年
5月中旬。植え付けから2年経ち株が大きくなりました。
混みあってきたので秋に株分けをしたほうがよいかもしれません。
5月下旬。ツボミが付き始めています。
7月中旬。花後の株元。
9月上旬。混みあってきたので株分けをしました。
さいごに
ペンステモンの特徴と育て方、栽培記録を書きました。
病害虫の被害がなく、植えっぱなしにできるのがいいですね。
寒冷地では普通に夏越しできます。
寒い時期でも地上部は枯れずに残っているので、雪が積もるまでの間、カラーリーフが楽しめるのも魅力です。