寒い季節に華やかな花を咲かせるシンビジューム(シンビジウム)はシクラメンと並ぶ冬の代表花です。
今回は、花が咲かない原因と対処法、基本の育て方についてまとめました。
シンビジュームの特徴
シンビジュームは東南アジアやオーストラリアに自生する原種をかけあわせて作られた洋ランです。
草丈は30~80cm。
花の色は紅紫・桃・緑・黄・白色などバリエーションが豊富です。
寒さに強いのが特徴で凍らなければ枯れません。
冬から春の寒い時期に咲くので、お歳暮など冬の贈り物用鉢花として人気があります。
バルブとは
ラン科の植物の特徴に「バルブ」があります。
バルブとは株の根本にある丸く大きくふくらんだ部分です。
茎が変形したもので、株の生育や開花に必要な栄養や水分を蓄えているところになります。
種類・品種
約60~70種類の原種が分布しており、大きさ別に大きく3つに分けられます。
大型種:花の大きさが10cm以上、葉の長さが100cm以上
小型種:花の大きさが5~6cmほど、葉も短い品種群
中型種:大型種と小型種の中間
似た花を咲かせるものにコチョウランがありますがシンビジュームと同じラン科の仲間です。
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シンビジュームの花が咲かない原因と対処法
生育不良、日光不足、肥料不足などが考えられます。
バルブの充実不良
新芽を全て育てるとバルブが十分に生育できず花芽をつけないで終わることがあります。
シンビジュームの場合は、次の年にその先の生長を続けて花芽がつくことはありません。
なので、株は増えるのに花が咲かないという状態になります。
新芽の中で大きいものをバルブ1個当たり1本だけ残して他は除去するのがポイントです。
日光不足
日陰に置くと株が生長できません。
真夏を除いて日当たりが良い場所で育てましょう。
肥料不足
肥料が不足すると花芽がつきません。
9月まで肥料切れしないように注意しましょう。
ツボミが落ちる原因
シンビジュームの株は5℃まで寒さに耐えられます。
しかし、ツボミは寒さに弱く1~2℃の寒さにあうと落ちてしまうので注意が必要です。
また、日光不足ではツボミが開花しないことがあります。週3~4日は日光に当てるようにしましょう。
さらに、日中23℃以上、夜間温度が21℃以上の場所では開花せずに落ちることがあるといわれています。
シンビジュームの基本の育て方
12~4月は、室内で管理します。
日光がよく当たる暖かい場所に置きましょう。
寒さには比較的強いので最低温度が5℃前後でも耐えられます。
5~10月は風通しの良い、戸外の半日陰で管理します。
真夏に直射日光に当たると葉焼けしてしまうので注意してください。
水やり
冬は鉢の表面が完全に乾いたら暖かい日の午前中にたっぷりと与えます。
1週間に1~2回が目安です。
春になって新芽が出始めたら徐々に増やし、6~9月は1日1~2回与えてください。
水を与えすぎると根が傷むので受け皿に溜まった水は必ず捨てましょう。
肥料
5~10月に洋ラン専用の肥料を毎月小さじ1杯程度与えます。
冬の間は必要ありません。
花後の手入れ
花が咲き終わったら花茎を付け根から切り取ります。
シンビジュームの管理のポイントは早めに花を切ることといわれています。
花が咲き終わる前に花茎を切ってもかまいません。
長く咲かせ続けると株が疲れてしまい、翌年の花つきが悪くなってしまいます。
2~3輪ほどが萎れた頃に花茎を元から切り取ったら、切り花として楽しむとよいでしょう。
花茎を切った後は日当たりの良い場所で管理します。
植え替え
花が終わる4~5月が適期です。
2~3年に一度を目安に行いましょう。
用土は、洋ラン用の土か水苔を使います。
春になって気温が高くなると新芽が出始めます。
太い芽を1~2本残し、後から出てくる芽はその都度かき取るようしてください。
目安として1つのバルブに対して1つの芽、1つの鉢に対して多くても3本の芽くらいにします。
さいごに
花が咲かない原因と対処法、基本の育て方について調べたことをまとめました。
シンビジュームは、一見すると作り物じみた姿をしていますね。
しかし、品種改良で、あのような花の形になったわけではないそうです。
実は、自然界を生き抜く知恵の結晶なのだとか。
効率よく受粉するための工夫の成果が、あの花形になったということです。
雑誌で紹介されているのを読んで、ずいぶんと意外な気がしました。
意外だったことは、もうひとつ。
育てるのが難しいと思い込んでいましたが、意外と初心者にも育てやすい丈夫な植物だということ。
忙しくて花に手をかける時間のない人も、まずはシンビジュームから挑戦してみるのがオススメだそうです。
フラワーギフトで人気がある高価な植物というイメージがありますが花後はかなり値段が安くなるといわれています。
趣味で育てるなら、花後を狙って購入するのもよいかもしれませんね。
育て方で重要なのは、花茎切りと芽かきの2つ。
この2つの手入れポイントを抑えれば12~4月にキレイな花を咲かせることができるそうです。
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