寒い季節に華やかな花を咲かせるシンビジューム(シンビジウム)はシクラメンと並ぶ冬の代表花です。
花が咲かない原因と対処法、基本の育て方についてまとめました。
シンビジュームの特徴
シンビジュームは、ラン科の非耐寒性多年草です。
原産地:中国、ネパール、インド、タイ、オーストラリア
草丈:30~80cm
開花期:12~4月
花色:紅紫・桃・緑・黄・白色など
暑さに弱い反面、寒さには強く約5~15℃で生育、凍らなければ枯れません。
春に新芽を出し成長。夏は一旦休みますが、秋になると株元にあるバルブが成長し冬に花を咲かせます。
茎が変形したもので、株の生育や開花に必要な栄養や水分が蓄えられています。
似た花を咲かせるものにコチョウランがありますがシンビジュームと同じラン科の仲間です。
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シンビジュームの花が咲かない原因と対処法
生育不良、日光不足、肥料不足などが考えられます。
バルブの充実不良
新芽を全て育てるとバルブが十分に生育できず花芽をつけないで終わることがあります。
シンビジュームの場合は、次の年にその先の生長を続けて花芽がつくことはありません。
なので、株は増えるのに花が咲かないという状態になります。
新芽の中で大きいものをバルブ1個当たり1本だけ残して他は除去するのがポイントです。
日光不足
日陰に置くと株が生長できません。
真夏を除いて日当たりが良い場所で育てましょう。
肥料不足
肥料が不足すると花芽がつきません。
9月まで肥料切れしないように注意しましょう。
ツボミが落ちる原因
冬の室内での理想的な気温は夜間5~10℃、日中は23℃以下。
ツボミは1~2℃の寒さにあうと落ちてしまうので注意が必要です。
日中に23℃を超えたり、夜間の気温が21℃以上の場所では開花せずに落ちることがあるといわれています。
日光不足ではツボミが開花しないことがあります。週3~4日は日光に当てるようにしましょう。
シンビジュームの基本の育て方
12~4月は、室内で管理します。
日光がよく当たる暖かい場所に置きましょう。
5~10月は風通しの良い、戸外の半日陰で管理します。
真夏に直射日光に当たると葉焼けしてしまうので注意してください。
遮光ネットで30~50%ぐらい遮光するとよいでしょう。
水やり
冬は鉢の表面が完全に乾いたら暖かい日の午前中にたっぷりと与えます。
1週間に1~2回が目安です。
春になって新芽が出始めたら徐々に増やし、6~9月は1日1~2回与えてください。
水を与えすぎると根が傷むので受け皿に溜まった水は必ず捨てましょう。
肥料
5~10月に洋ラン専用の肥料を毎月小さじ1杯程度与えます。
冬の間は必要ありません。
花後の手入れ
花が咲き終わったら花茎を付け根から切り取ります。
長く咲かせ続けると株が疲れてしまい、翌年の花つきが悪くなってしまいます。
花が咲き終わる前に花茎を切ってもかまいません。
2~3輪ほどが萎れた頃に花茎を元から切り取ったら、切り花として楽しむとよいでしょう。
花茎を切った後は日当たりの良い場所で管理します。
植え替え
花が終わる4~5月が適期です。
2~3年に一度を目安に行いましょう。
用土は、洋ラン用の土か水苔を使います。
春になって気温が高くなると新芽が出始めます。
太い芽を1~2本残し、後から出てくる芽はその都度かき取るようしてください。
目安として1つのバルブに対して1つの芽、1つの鉢に対して多くても3本の芽くらいにします。
さいごに
シンビジュームの花が咲かない原因と対処法、基本の育て方について書きました。
個人的には、値段が高く育てるのが難しい植物というイメージ。
ところが、初心者にも育てやすい丈夫な植物で忙しくて花に手をかける時間のない人にも向いているそうです。
寒冷地に住んでいますが冬場は室内に取り込んで管理するので問題なく育てられそう。
ちなみに、シンビジュームの花は品種改良であのような作り物じみた形になったわけではないそうです。
実は、自然界を生き抜く知恵の結晶なのだとか。
効率よく受粉するための工夫の成果が、あの花の形になったということです。
雑誌で紹介されているのを読んで、ずいぶんと意外な気がしました。
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