モントブレチアは夏の暑さに負けずオレンジ色の花を咲かせる植物です。
特徴と育て方について調べたことをまとめました。
モントブレチア(クロコスミア)の特徴
南アフリカ原産、アヤメ科の球根植物。
春に植え付けると夏に花を咲かせます。
晩秋には葉が枯れて冬は球根の状態で休眠。
春に再び芽を出します。
暑さにも寒さにも強く、繁殖力が旺盛。
野生化したものが道端や駐車場の脇などで咲いていることも多いです。
草丈:50~80cm
花色:赤、オレンジ、黄色
開花時期:7~8月
モントブレチア(Montbretia)は英名。
学名のクロコスミア(Crocosmia)や和名のヒメヒオウギスイセン(姫檜扇水仙)とも呼ばれます。
一般的に植物に名付けられる「ヒメ(姫)」は小さいという意味。
「ヒオウギ(檜扇)」は宮中で使われた木製の扇のこと。
葉がヒオウギに、花が水仙に似ていることから名付けられたといわれています。
姫緋扇水仙と書くこともあるようですが、こちらは花の色から「緋」という文字が使われたといわれています。
※シャガは同じアヤメ属の檜扇(ヒオウギ)の漢名である「射干」を音読みしたのが名前の由来といわれています。
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シャガ(著莪)の特徴と育て方!ヒメシャガの栽培記録も紹介!
※似た名前の「ヒオウギスイセン」は別の植物です。
モントブレチア(クロコスミア)の育て方
日当たりの良い場所を好みますが半日陰でも育ちます。
水はけが良ければ土質は特に選びません。
鉢植えにする場合は市販の培養土を使うと簡単です。
植え付け・植え替え
適期は3~5月。
鉢植えの場合は、7号鉢(直径21cm)に10球前後を植え付けます。
地植えの場合は、深さ5cm、間隔20cmで植え付けます。
地下茎を伸ばし、その先端に新しい球根をつくります。
毎年、球根がどんどん増えていくので、植え付けの間隔は十分に余裕をもたせましょう。
植え付けた年は花が少なくても、翌年には花数が増えて見ごたえがあります。
ただ、長い間、植えっぱなしにしていると球根が増えて混み合い花数は減ってきます。
3年に1回を目安に掘り上げて球根を分け、他の場所に植え替えるとよいでしょう。
水やり
鉢植えの場合、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
地植えの場合、特に必要ありません。
肥料
鉢植えの場合は、春に緩効性の固形肥料を少量与えます。
与え過ぎると葉ばかり茂って花付きが悪くなることがあるので注意しましょう。
地植えの場合は、必要ありません。
病害虫
病害虫は特にありません。
冬越し
暖地では植えっぱなしで、そのまま冬越しできます。
寒冷地で土が凍る地域では、ワラを敷くなど寒さ対策をするか、秋に掘り上げましょう。
土が凍ると球根は枯死します。
掘り上げた球根は風通しのよい日陰で乾燥させ春まで凍らない場所で保存します。
鉢植えの場合は軒下など霜の当たらない場所に移すか室内に取り込みます。
モントブレチア(クロコスミア)の栽培記録
※栽培しているところ:東北地方北部
新芽が出てくるのは4月下旬~5月上旬。初夏になると花茎が伸びてきます。
※7月中旬のツボミ
※7月下旬のツボミ
【植え替え】植えっぱなしにしていると球根の上にさらに新しい球根ができて盛り上がってきます。
3年経った株を掘り上げてみると球根が団子状態になっていました。
5年くらいは植えっぱなしでも花は咲きます。
ただ、掘り上げた球根を分けるのは意外と手間がかかります。
作業のしやすさを考えると3年に1回は植えなおしたほうがよさそうです。
さいごに
モントブレチアの特徴と育て方、栽培記録を書きました。
植えっぱなしにできるところがいいですね。
増えすぎて困ると思うこともありますが、鮮やかなオレンジ色の花から元気をもらっています。
一日中、夏の直射日光が当たる場所でも枯れません。
冬はマイナス5℃以下になることもありますが防寒対策をしなくても冬越しできています。
意外なことに、雪には断熱効果があるのだとか。
・雪は積もるときに空気を間にはさむ
・空気には熱を伝えにくい効果がある
・冷気が地面に伝わりにくい
気温が氷点下以下になっても、雪におおわれた地面の温度はほぼ0℃くらいだそうです。
毎年、冬は1mほど積もるので土が凍る心配はないというわけです。