トウガラシ(唐辛子)の特徴と種類、育て方!食用以外の利用法は?

トウガラシ

辛さが特徴のトウガラシは食用以外に観賞用の品種もあり種類がとても多い植物です。

健康効果が期待できるほか家庭菜園や花壇の無理除け効果、コンパニオンプランツとしても役立ちます。

今回は、食用トウガラシと観賞用トウガラシの特徴、育て方、トウガラシを使った自然農薬の作り方などを紹介します。

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食用トウガラシの特徴

トウガラシの花

トウガラシは中南米の熱帯地方が原産、ナス科の植物です。

原産地では多年草ですが、寒さに弱いので日本では1年草として扱われます。

トウガラシの特徴である辛味成分はカプサイシンと呼ばれるものです。

カプサイシンには、新陳代謝を上げ、体温上昇や発汗、脂肪燃焼を促す効果があることが知られています。

その他、ビタミンC、βカロテン、ビタミンEが多く含まれます。

カレーや中華料理、エスニック料理などに利用され、欠かすことのできない香辛料のひとつですが健康維持にも役立つのは嬉しいですね。

トウガラシの種類(品種)

青いトウガラシ

トウガラシの仲間は非常に多く、数百種類~数千種類あるともいわれています。

未熟なものは青トウガラシと呼び、熟したものを赤トウガラシと呼びます。

大きく分けて辛みのあるものと辛みのないものの2つのグループに分けることができます。

辛みがないものにはピーマンやパプリカなどがあります。

辛みがあるものには次のようなものがあります。

鷹の爪(タカノツメ)
辛味トウガラシの代表的な品種です。

名前は形が鷹のかぎ爪に似ていることから付けられたといわれています。

ハバネロ
単に辛味が強いだけでなくフルーティーな香りがあるとされています。

サイズは3cm前後と小さく丸みのある形。オレンジや黄色などいくつか種類があります。

島とうがらし
沖縄県や鹿児島県などで栽培されている小型種です。

観賞用トウガラシの特徴

観賞用トウガラシ

食用以外に観賞用の品種もあります。

観賞用のトウガラシは、葉色や実の色、形など種類が豊富で、リーフプランツとしても楽しむことができるのが魅力。

実の色は、赤や紫、黄、白などがあり、緑の実がさまざまな色に変化するものもあります。

実の形は、細いもの、丸いもの、丸みを帯びた長筒状のものなどがあり、葉に斑が入る品種もあります。

観賞用トウガラシ

寄せ植えにしても楽しめますし、単独で植えてもカラフルでかわいらしいですね。

観賞用品種には、古くから栽培されているゴシキトウガラシのほか、夢祭り、ブラックパールなどがあります。

トウガラシの食用以外の利用法

トウガラシ

植物の虫除け

家庭菜園の野菜や花壇の草花の虫除けとして活用できます。

◆トウガラシを使った自然農薬の作り方

木酢液、ニンニク、トウガラシ、石けんなどの自然素材で作られた農薬を自然農薬といいます。

基本的には、虫の嫌いな成分やにおいによって虫を遠ざけるものです。

また、殺菌・殺虫効果のあるものもあります。

【作り方】
・密閉ビンなどに干したトウガラシ一握りを入れ、熱湯1リットルを注ぎます。
・しっかりとフタをして24時間寝かせたら完成です。

トウガラシの辛味成分カプサイシンに殺虫、抗菌、忌避作用があります。

脂溶性なのでアルコールに漬けた方が成分が溶け出して効果的ですが、お湯に漬けただけでも効きめはあるといわれています。

アブラムシやアオムシなどの害虫に効果があります。

また、株が萎縮して葉が縮れるモザイク病や、葉や茎に感染し生命力を低下させるリンモン病の予防にもなります。

使い方は、そのまま薄めずに霧吹きなどで葉にスプレーします。

トウガラシ液は手に付くと痛いので必ず手袋を着用してください。

米びつの虫除け

お米につく虫を防ぐのに鷹の爪が使われることが多いです。

米びつにそのまま入れるのに抵抗のある場合は、だしパックなどの小袋に入れるとよいでしょう。

局所を温める

民間療法としてシモヤケ予防に少量のトウガラシを靴の中に入れるといった使われ方がされます。

カプサイシンの働きにより暖かく感じることができるといわれています。

トウガラシの育て方

トウガラシの苗

種を蒔いて育てますが、発芽するのに20℃以上を必要とします。

苗が十分な大きさに育つまで通常の草花に比べて時間がかかるなど、種から育てるのは初心者にはむずかしいといわれています。

5月頃に出回るポット苗を購入して育てるのがオススメです。

苗は、水はけのよい土に植えつけます。

日当たりのよい場所で育てましょう。

日当たりが悪いと徒長して、風で倒れてしまうこともあります。

水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えましょう。

根が浅く張るため、乾かし過ぎると萎れてしまうことがあります。

夏は、株元に腐葉土や敷きわらなどを敷いて乾燥を防ぎます。

庭にトウガラシを植える場合は、同じナス科の植物を植えた場所を避けて植えつけるのがポイントです。

連作障害といって生育が悪くなる可能性があります。

さいごに

トウガラシを育ててみたいと思ったのは、いろんな植物の根元に植えておくと、その植物を虫の害から守ってくれるという話をきいたことがきっかけです。

トウガラシの辛味成分は葉からも蒸散され、根からも出るので土中の害虫にも効果があり、土壌消毒の役目も果たしてくれるそうです。

調べてみたら、トウガラシは、コンパニオンプランツとしての効果だけでなく、自然農薬も作れるスグレモノだったということが分かりました。

トウガラシ液は、スーパーで手に入る乾燥した赤いトウガラシでも作れます。

ただ、自然農薬に使うトウガラシは真っ赤に熟したものより、熟す前の緑から赤みがかかってきたくらいのものの方が効果があるそうです。

プランターや庭のあちこちに植えておくと、いろいろと効果が期待できそうですね。

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