ヒガンバナ(彼岸花)の特徴と基本の育て方【リコリスとヒガンバナの違いとは?】

ヒガンバナ

ヒガンバナ(彼岸花)は秋彼岸の頃に花を咲かせる秋を代表する植物のひとつ。

全国各地の名所では見頃の時期になると多くの人が訪れる人気スポットとなっています。

特徴と基本の育て方について調べたことをまとめました。

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ヒガンバナの特徴

ヒガンバナ

ヒガンバナは、中国原産のヒガンバナ科リコリス属の多年草です。

田んぼの畦道や道ばたなどに群生し、秋になると赤い花を咲かせます。

彼岸ころに花を咲かせることが名前の由来となっています。

別名、リコリス、曼珠沙華(マンジュシャゲ)とも呼ばれます。

その他、死人花、地獄花、幽霊花、毒花、痺れ花、天蓋花、狐のたいまつ、狐のかんざし、かみそりばな、など全国にたくさんの呼び名があります。

生育サイクル

・秋に花が咲く茎だけが芽を出し、どんどん伸びて花を咲かせる
・花が咲き終わって枯れた後、葉が伸びてくる
・葉を茂らせた状態で冬越し
・春になると光合成をして球根に栄養をため込む
・5~6月頃、葉が枯れて休眠期に入る

花が終わってから葉が出てくるのが特徴。

秋に再び、花が咲くまでの間は地表には何も生えてきません。

毒性について

球根に毒がありますが、触った程度では全く問題ありません。

ヒガンバナは有毒植物として知られており、特に鱗茎に作用の激しいアルカロイドを約1‰含んでいる。
含有されるアルカロイドとしては、リコリンが50パーセントであるが、それ以外にも、ガランタミン、セキサニン、ホモリコリンなどを含む
出典:ウィキペディア

リコリスとヒガンバナはどう違う?

リコリス

ヒガンバナといえば赤い花というイメージが強いですね。

ところが、園芸店などでは「リコリス」の名前でピンク・白・黄色の花が咲くヒガンバナの球根が販売されていることもあります。

リコリスとヒガンバナの違いについて調べてみました。

ヒガンバナ

園芸上では、ヒガンバナの仲間を総称してリコリスと呼んでいます。

リコリスの代表的な種類と学名は以下のとおり。
全て、リコリス(Lycoris)+○○となっています。

◆シロバナヒガンバナ(Lycoris albiflora)
◆キツネノカミソリ(Lycoris sanguinea)
◆ナツズイセン(Lycoris squamigera)
◆ショウキラン(Lycoris aurea)
◆ヒガンバナ(Lycoris radiata)

つまり、日本のヒガンバナもリコリスの仲間のひとつというわけです。

※ヒガンバナに似た花を咲かせるネリネはヒガンバナ科ネリネ属。リコリスとは別属です。
 ↓ ↓ ↓
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の特徴と種類、育て方!球根の植え方と花後の管理方法は?

リコリスの主な品種

◆シロバナヒガンバナ

ヒガンバナの白花品種。別名、シロバナマンジュシャゲとも呼ばれます。

変異が多く、花色(白、クリーム色、薄いピンクなど)や花形、葉色の異なるタイプがあります。

◆キツネノカミソリ

日本原産。
葉の形が剃刀に似ていることから「狐」が使う「剃刀」と連想して名づけられました。

リコリスの中では一番の早咲きで、7月の末頃から開花します。

◆ナツズイセン(Lycoris squamigera)

夏に花を咲かせるので「夏水仙(ナツズイセン)」と呼ばれます。

学名の「リコリス スクアミゲラ」で販売されることも多いです。

◆ショウキラン(Lycoris aurea)

黄色のヒガンバナとしても親しまれている品種。

別名、ショウキズイセンとも呼ばれます。

学名の「リコリス オーレア」で販売されることも多いようです。

◆ヒガンバナ(Lycoris radiata)

日本、中国原産。最もなじみのあるリコリスです。

学名の「リコリス ラジアータ」で販売されることもあります。

ヒガンバナの育て方

赤と白のヒガンバナの花

日当たりと水はけの良い場所で育てます。

植え付け

休眠期の6~8月が適期。

地植えの場合、球根の頭が完全に土にかくれてしまうくらいの深さに植え付けます。

間隔は、球根の大きさの3倍くらいが目安。

鉢植えの場合は、根が深く伸びるので小さい鉢よりも大きい鉢かプランターのほうが適しています。

水やり

地植えの場合は必要ありません。

鉢植えの場合は時々水やりをして乾きすぎないようにします。

肥料

植え付けのときに化成肥料を混ぜ込んでおくと生育が良くなります。

また、花後に少量の化成肥料を株元に与えると球根が太り、翌年も花を咲かせるようになります。

増やし方

球根で増やします。

数年間、植えっぱなしにしていると球根が密集して花数が少なくなってきます。

そうなったら球根を分けて植え直すとよいでしょう。

病害虫

特にありません。

休眠期の注意点

ヒガンバナは、夏場は地上部に葉も花もない期間が長く続きます。

植えた場所を忘れて、うっかり掘り起して球根をキズつけることがないようラベルや目印をしっかり立てておくとよいでしょう。

地植えの場合、葉のない時期は、球根の間にほかの一年草などを植えておくのもオススメです。

場所を有効に活用できますし、球根の暑さ対策にもなります。

ヒガンバナの仲間(リコリス)は晩夏の庭にオススメ!

ヒガンバナ

この記事では、ヒガンバナの特徴と基本の育て方、リコリスとヒガンバナの違いについてまとめました。

ヒガンバナはリコリスの仲間のひとつだったんですね。

ただ、花の形が同じでも色が違うと随分とイメージが違うもの。

開花期も品種によって異なり、早いものでは7月下旬から咲き始めます。

数種類のリコリスを植えれば、長い期間、花を楽しめそう。

楽天市場でヒガンバナを探していたら、アレロパシー作用(他感作用・害虫が嫌がる効果)の強い植物だと紹介されていました。

菜園の近くに植えると病虫害を防ぐ効果があるそうです。

さらにネズミ除けやモグラ除けの効果も期待できるとか。

植えっぱなしOKなので、一度植えたら、手間いらずというのも魅力。

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