ラベンダーは高温多湿を嫌い、夏の暑さ、蒸れ、風通しの悪さが苦手な植物。
開花時期と梅雨の時期が重なってしまうと株には大きな負担がかかります。
・種を作ろうとしてエネルギーを使う
・梅雨の時期は多湿になる
剪定をしないで放っておくと梅雨明け後の本格的な夏の暑さで株が弱ってしまうこともあります。
株の負担を減らすため、剪定をして風通しをよくすることが大切です。
花後の剪定と樹形を整える剪定、枯れる原因と対策についてまとめました。
イングリッシュラベンダーの収穫と花後の手入れ【弱剪定】
手入れする株が大きかったり株がいくつもある場合は花茎と枝を分けて切るのは大変。
そんな時は花茎と枝を一緒に株全体バッサリと切っても大丈夫です。
切る位置は草丈の半分くらいを目安にしましょう。
※時間に余裕があれば、剪定は以下のように花茎と枝の2つに分けて行うのがおすすめ。
収穫・花茎の剪定
咲き終わった花を伸びた茎ごと切り取ります。
花茎の下、新芽が出ている少し上で切りましょう(新芽は花茎の下の葉の付け根にあります)。
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枝の剪定
風通しをよくして蒸れを防ぐためにおこないます。
「切り戻し剪定」「透かし剪定」とも呼ばれる作業です。
・地面についている枝は株元に近いところから切る
・枝が混みあっている箇所は不要な枝を間引くように株元から切る
ポイントは、なるべく古い枝を減らすこと。
株元近くから小さな新芽が出ていれば古い枝を株元近くから切っても大丈夫です。
イングリッシュラベンダーの樹形を整える【強剪定】
ラベンダーは植え付けてから数年もすると樹形が乱れ花付きも悪くなってきます。
そんな時に行いたいのが強剪定です。
全体を深く刈り込むことで樹形が整い、株も活性化されて芽吹きや花付きがよくなります。
大きくなりすぎた株をコンパクトにしたいときも強剪定で調整します。
株の状態にもよりますが毎年行う必要はありません。2年に1回が目安です。
時期
2~3月が適期です。
暖かい地域では遅くとも2月ぐらいまでに剪定しておきましょう。
※フレンチラベンダーなど種類により適期は異なります。
寒冷地では降雪前か春先
栽培している地域によっても適期は異なります。
寒冷地の雪が積もる地域では雪が降る前までに強剪定をして枝折れを防止するとよいでしょう。
枝折れすることを覚悟して春先に折れた枝の剪定を兼ねておこなうという手もあります。
鉢植えは植え替えと一緒に
地植えに比べると鉢植えのほうが花芽が動く時期が少し早くなる場合が多いといわれています。
植え替えに合わせて剪定をするとよいでしょう。
方法
草丈は、3分の1か4分の1程度に切り詰めます。
なるべく古い枝や太い枝を減らすように剪定しましょう。
他に残す枝がなかったり、下の方に新芽がない時は、芽があるところまでにしておきます。
枝に小さな芽がついていれば、その芽の上までは剪定しても大丈夫です。
ラベンダーが枯れる原因と対策
考えられる原因には「剪定のしすぎ」「過湿」「蒸れ」「根詰まり」「気候に適した種類でない」「肥料の与え過ぎ」「株の老化」があります。
剪定
刈り込みが強すぎると新芽まで切ってしまい枯れることがあります。
小さな芽がなくなるまで枝を切りすぎてしまわないように気をつけてください。
過湿
乾燥した環境を好むので日本の高温多湿は苦手です。
水はけが悪い場所で育てていると枯れる原因になります。
鉢植えでは水の与えすぎで過湿となり根腐れを起こすこともあります。
水やりは土が乾いてから与えるようにしましょう。
蒸れ
枝が混みあうと風通しが悪くなり株が蒸れて枯れることがあります。
特に大株になると蒸れやすいので注意が必要です。
混みあった枝を透かしたり切り戻しをして風通しをよくしましょう。
根詰まり
鉢植えを植え替えしないと根詰まりで枯れることがあります。
1年に1回、植え替えをしましょう。
気候に適した種類でない
イングリッシュラベンダーは暑さに弱い種類です。
暖かい地域では環境が合わないので夏に枯れてしまうことがあります。
気候に適した種類を選びましょう。
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肥料の与え過ぎ
やせ地で育つ植物なので基本的に肥料を与えなくても育ちます。
与え過ぎると「肥料焼け」で根が傷み、枯れてしまうことがあります。
与える場合は気温が25度~15度くらいになる成長期に少量与えます。
株の老化
寿命は10年くらいといわれていますが、株自体が古くなり枯れ込むことがあります。
挿し木で増やしておくと安心です。
さいごに
イングリッシュラベンダーの花後の剪定と樹形を整える剪定、枯れる原因と対策について調べたことをまとめました。
・花茎を切って株の負担を減らす
・風通しを良くして蒸れを防ぐ
・樹形を整える
ポプリやドライフラワーに利用する場合は2分咲きから満開になるまでの間に収穫しましょう。