ラナンキュラスは、紙のように薄い花びらが幾重にも重なる美しい花を咲かせる植物です。
早春を告げる代表的な花のひとつですね。
ラナンキュラスの特徴、球根の植え付け時期と方法など育て方ポイントについてまとめました。
ラナンキュラスの特徴
ラナンキュラスは中近東・東地中海沿岸原産、キンポウゲ科の秋植え球根です。
比較的寒さに強いので霜にあたらない場所なら、庭植えすることができます。
秋に植え付け、春に開花、夏の間は休眠します。
草丈:30~60㎝
開花期:3月下旬~5月下旬
花色:赤・ピンク・オレンジ・黄色・白など。
ラナンキュラスという名前はラテン語でカエルを意味する「ラナ(rana)」に由来します。
キンポウゲ属の多くが湿地に自生していたことにちなんでいます。
英名のバターカップ(Buttercup)は原種が5弁の黄色い花で金色に輝くその姿から名づけられました。
和名は「はなきんぽうげ(花金鳳花)」です。
品種
鉢植え向きの草丈の低い品種、庭植えに適した草丈の高い品種など多種多様。
花型ではバラの花のような咲き方をした品種が多いです。
そのほか、一重のものやカーネーション咲き、花弁が丸まったカール咲きなどもあります。
ラナンキュラスの育て方
苗を購入したときは、一回り大きい鉢に植え替えましょう。
鉢を大きくすることで大きく育ち、花がたくさん咲いて水切れもしににくなります。
室内の日当たりの良い場所に置きます。
室内の生育適温は15~20℃です。25℃を越えると花保ちが悪くなるので注意しましょう。
夜の暖房が効き過ぎる場所には置かないようにします。
水やり
土の表面が乾いたら与えます。
ただし、過湿を嫌うのでやや乾燥気味にします。
水のやり過ぎは根腐れの原因となり葉が黄色くなってしまうので注意しましょう。
肥料
緩効性の化成肥料と液体肥料を定期的に与えます。
病害虫
原産地は、やや雨量の少ない乾燥ぎみの地域なので過湿は苦手。
なので、土が湿った状態が続いたり風通しが悪いと「灰色かび病」が発生することがあります。
害虫はアブラムシやエカキムシが発生することがあります。
花後の手入れ
花が咲き終わったら花の茎の根元(次の花芽の手前)から切り取ると約2週間後に次の花が開花します。
6月ごろ花が終わり、葉が黄色くなって枯れてきたら水やりを止め乾燥させます。
乾燥したら掘り上げて陰干し、その後、ネットに入れて風通しの良い場所で保存します。
掘り上げないで、鉢のまま秋まで戸外の日陰に置いてもよいです。
ラナンキュラスの球根の植え付け時期・方法
最低気温が10℃以下になる10月下旬以降から11月が適期です。
普通に植え付けると急激に吸水して球根が腐ることがあるので注意しましょう。
ゆっくりと吸水させてから植え付けるのがポイントです。
・軽く湿らせた川砂か赤玉土に球根を浅く埋める
・冷蔵庫など涼しい場所に1週間ほど置く
・球根がふくらみハリのある状態になったら植え付ける
鉢に植え付ける場合は6号鉢で3球が目安。水はけのよい用土を使いましょう。
庭植えの場合は、10~15cmくらい間隔をあけ、庭土に腐葉土と牛糞などを混ぜ込んでから植え付けます。
深さは3cmくらいです。
植え付け直後は水を与えず、2~3日たってから水やりします。
さいごに
今回は、ラナンキュラスの特徴と育て方のポイントについて調べたことをまとめました。
バラのような豪華な花が魅力的なラナンキュラス。
球根は植え付け前に吸水させるという、ひと手間が必要です。
2~3月に芽が出て花が咲いている状態の苗を購入したほうが育てやすいでしょう。
個人的には寒冷地でも育てやすい霜に強い品種を選びたいと思っています。