マタタビ(木天蓼)の木の育て方!猫への効果と危険性は?

マタタビの白い葉

マタタビは猫が大好きなことで知られている植物です。

ペットショップなどで販売されている実や粉末は知っているけれど、実際に生えている木を見たことがあるという人は少ないのではないでしょうか。

マタタビの特徴、育て方、猫への影響(効果と危険性)について調べたことをまとめました。

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マタタビの特徴

マタタビの花

マタタビは、マタタビ科の落葉つる性低木。

日本の山野に自生していて寒さに強く日陰でも育つ丈夫な植物です。

別名、木天蓼(もくてんりょう)・夏梅とも呼ばれます。

花期は6~7月頃。梅の花に似た白い花を咲かせます。

花が咲く時期になると葉の先が半分くらい白色に変化するのが特徴です。

ひとつの木に
・雄花と雌花が同時につく両性株
・雄花だけがつく株
・雌花だけがつく株
の3通りの株があります。

実がなるのは8~9月で、熟すと黄緑色になります。

この実を収穫して塩漬けや果実酒などに利用することもできます。

冬には葉が落ちて休眠状態になります。

【マタタビの名前の由来】
「疲れた旅人がマタタビの果実を食べたら元気になって再び旅を続けることが出来るようになった」ということから「又旅」と名づけられたという説。

アイヌ語の「マタタムブ」からきたという説。
(マタ」は冬、「タムブ」は「カメの甲」もしくは「手土産」の意味)

など諸説あります。

マタタビの木の育て方

マタタビの実

風通しが良く日当たりの良い場所を好みますが半日陰でも問題なく育てることができます。

つる性植物なので、生長に合わせて支柱などに誘引して育てます。

鉢植えの場合、特に水がきれないようにしましょう。

肥料は、ほとんど必要ありません。

マタタビは挿し木で増やすことができます。

・挿し木にする枝を用意する
・水を入れたコップに枝を入れる
・1時間ほどそのままにして水揚げをする
・赤玉土などの用土に枝をさす
・根が出てくるまでの間、土が乾かないようにこまめに水やりをする

※2週間程度で新芽が伸びてきて約1ヶ月半で根が出ます。
※2~3ヶ月程度で植え替え出来る状態になります。

マタタビの猫への影響と危険性

猫にマタタビ

猫へ与えると、以下のような変化が見られることがあります。

・興奮する
・うっとりする
・よだれを垂らす
・機嫌がよくなる
・酔っ払ったようになる

ただし、マタタビに対する猫の反応には個体差があります。

※我が家では猫を3匹飼っていますが反応するのは1匹だけでした。

・食欲増進
・ストレスの解消
・運動不足の解消
・虫歯対策
・老化対策

このように良い効果があるといわれています。

一般に、与えすぎは猫の体に良くないといわれています。

・生後間もない子猫やシニア猫、心臓などに持病を持つ猫には与えない方がよい

・健康な成猫でも一度にたくさん与えてしまうと異常興奮状態となり体に負担がかかることがある

販売されているマタタビは、粉末が一番成分や効果が強く、液体、実、枝の順に弱くなるそうです。

まず「枝」を与えてみてマタタビに反応する子なのか様子をみるのがよいかもしれません。

【補足】マタタビの安全性についての研究が進んでいます。気になる情報を以下に追記しました。

追記1:猫にマタタビの謎を解明

金子周司 薬学研究科教授、宮崎雅雄 岩手大学教授、上野山怜子 同修士課程学生、西川俊夫 名古屋大学教授、英国・リヴァプール大学の研究者らの研究グループは、ネコのマタタビ反応が蚊の忌避活性を有する成分ネペタラクトールを体に擦りつけるための行動であることを解明しました。
引用:京都大学

ちなみに、蚊よけの目的とネコがマタタビで酔ったようになる陶酔状態の関連性はわかっていないそうです。

追記2:猫に対するマタタビの有害性は認められない

岩手大学と名古屋大学などの研究グループがマタタビの安全性を確認しました。

「依存性がなく、ストレスになることもなく、体にも害がない」ことが分かったそうです(2023年9月28日)。

出典:NHK盛岡 岩手取材ノート ネコにマタタビ “安心してください、安全です

さいごに/野生のマタタビの木に猫が群がらない理由

庭にいる猫

先日、ホームセンターでマタタビの木が鉢植えで販売されているのをみかけました。

マタタビといえば猫用の粉末しか目にしたことがありません。

木をみるのは始めてです。

このように普通に販売されているとは知らなかったので、ちょっとビックリしました。

思わず我が家の飼い猫用に買ってしまおうと思ったくらいです。

ネットで調べてみましたがマタタビの木が大好きな猫は多いようですね。

遠くでマタタビの木を持っているだけでダッシュで走ってくる猫もいるとか。

葉をかんだり食べたりするようです。

観賞用として家の中で育てるのは無理でしょう。

いくら猫の好物だといっても好き放題にかじらせていたら枯れてしまうに違いありません。

かといって、屋外に鉢植えを置くと近所の野良猫が群がってくるのは確実です。

猫用と観賞用の2鉢購入する必要があるのでしょうか。

それとも1鉢購入して挿し木で増やすということになるのでしょうか。

育ててみたい気持ちはあるのですが、迷いますね…。

野生のマタタビの木に猫が群がらないのは、若芽が猫に食べられて枯れてしまうから。

逆に言えば、山で野生のマタタビの木を見つけたら、そこは野良猫がいない場所ということです。

【葉が白くなる理由について】
マタタビの葉が白くなる理由が新聞に載っていました。
(2018/8/27付 東奥日報「いのちの半島」動物写真家 松岡 史朗さん)

葉が白くなるのは昆虫を花へと導くためなのだとか。

マタタビの花はたくさん咲きますが葉の陰に隠れて目立ちません。

そこで、遠くからでも場所がはっきりとわかるように葉が白くなるということです。

受粉が終わると葉は元の緑色に戻るそうです。

不思議ですね!

実際に育てて葉が白くなるのか見てみたいなと思ってしまいました。

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