アナベルは初夏になると手毬状の純白の花を咲かせるアジサイの仲間です。
特徴と栽培方法、栽培記録をまとめました。
アジサイ アナベルの特徴
アナベルはアジサイ科の落葉性低木。
北アメリカに自生するワイルドホワイトハイドランジアを改良してつくられました。
別名、アメリカアジサイ、アメリカノリノキとも呼ばれます。
樹高:1.2m前後
開花期:初夏~秋
花の大きさは直径20~30cm。
ツボミのときは緑色、次第に薄緑色になっていき、咲く頃には白色に変化します。
装飾花と呼ばれる小さな白い花がボール状にかたまって咲くのが特徴。
イングリッシュガーデンでもおなじみのアジサイで、切り花、ドライフラワーにも利用されます。
暑さにも寒さにも強く丈夫なので初心者にも育てやすい花木です。
アジサイ アナベルの栽培方法
苗を植え付けて育てます。
植え付け適期は3~4月と10~11月。
日なたから半日蔭の水はけの良い場所が適しています。
地植えでは、植え付けの2週間前くらいに庭土に元肥として堆肥や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
水はけが悪い場合は腐葉土も混ぜておくとよいでしょう。
苗を植え付けたら、たっぷりと水やりをします。
西日が当たって乾燥が気になる場合はマルチングをするとよいでしょう。
株元に腐葉土などをかぶせると水分が蒸発するのを防ぐことができます。
鉢植えの場合は苗よりもひとまわり大きな鉢に植え付けます。
用土は市販の草花用培養土を使うと簡単です。
植え付け後は日当たりのよい場所に置きましょう。
水やり
地植えでは、植え付けてから2年ほどは土が乾いていたら水やりをします。
2年以上経っている場合は、特に必要ありません。
鉢植えでは、土の表面が乾いたら、たっぷりと与えます。夏場は水切れしないように注意しましょう。
肥料
植え付けるときに元肥として緩効性肥料を土に混ぜておきます。
追肥として、1~2月と花が咲き終わった7~8月に植え付け時と同じ緩効性肥料を与えましょう。
※1~2月に与える肥料のことを寒肥といいます。新芽や花芽を増やすため、また1年間の健康維持といった目的で与えます。
※7~8月に与える肥料のことをお礼肥といいます。開花は非常に体力を使うので疲労回復の目的で与えます。
病害虫
病気では、うどんこ病、モザイク病が発生することがあります。
害虫では、カミキリムシ、ハダニが発生することがあります。
植え替え
地植えの場合は、植え替えする必要はありません。
鉢植えの場合は、1~2年に1回を目安に植え替えをします。
アジサイ アナベルの剪定時期と方法
春に伸びた枝に花を咲かせるので剪定時期にあまり神経質になる必要がありません。
花芽は4月以降にできるので、花後から冬までの間に剪定をしましょう。
2~3月までに剪定を終わらせておけば大丈夫です。
枝をあまり切らない弱剪定とバッサリと切る強剪定の方法があります。
◆弱剪定
花後に花だけを切り、さらに秋から冬に枝の先端を軽く切ります。
古い枝を残すので翌年の春には新しい枝がたくさん出て花数が多くなります。
ただ、枝が多い分、勢いが分散され花のサイズは小さめになります。
◆強剪定
冬にバッサリと短く切ります。切る箇所は2~3芽を残した株元の近くです。
春に伸びる枝の数が減るので花数は少し減ります。
その分、枝に勢いが出るので花のサイズは大きくなります。
アナベル栽培記録
2024年6月上旬。苗をネットで購入。高さは約40cm。
2024年6月中旬。花がグリーンから白に変わりました。
7月上旬。左の花は咲き終わり。再び白からグリーンに変わりました。
7月中旬。30℃ほどの暑い日が続いています。
葉がカサカサになってきました。
置き場所は直射日光の当たらない明るい日陰なので問題ないと思います。
朝と夕方の2回水やりをしているのに水切れでしょうか。
まだ、葉が茶色になって落ちてきたわけではないので、このまま様子をみてみます。
7月下旬。枝が倒れてくるのが気になったので花がらを切り落としました。
新しい枝がどんどん伸びてきたので茶色になった葉も切り落としました。
8月下旬。夏の間、新しい葉が大きくなりましたが、見た目はほとんど変わりません。
10月下旬。秋になって葉が黄色くなってきました。日差しが弱くなったので午前中だけ日光に当てたら葉焼けを起こしました。
さいごに
アナベルの特徴と栽培方法、実際に育ててみた記録をまとめました。
以前、旧枝咲きのアジサイを育てていたときは剪定したら花が咲かないということが何度もありました。
その点、アナベルは時期を気にせず剪定できるのが魅力的。
冬に短く切っておけるので雪の重みで枝が折れる心配がないのもうれしいですね。