エニシダの特徴と育て方!剪定時期と方法は?

エニシダの黄色い花

エニシダは春に鮮やかな黄色い花を咲かせる樹木です。

長く伸びた枝にびっしりと花をつけるので満開時にはとても見応えがあります。

今回は、エニシダの特徴と種類、剪定時期など育て方のポイントを紹介します。

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エニシダの特徴と種類

エニシダ

エニシダはヨーロッパ原産のマメ科の低木。常緑性と落葉性の品種があります。

一般にエニシダの名前で販売されているのは常緑性のキティスス・スコパリウス種(Cytisus scoparius)です。

樹高:1~3m
開花時期:5~6月
花色:黄、白、赤、複色

マメ科特有の蝶のような形をした花を咲かせます。

耐寒性が強く、東北地方以南の地域であれば戸外でそのまま冬越しが可能です。

丈夫な樹木ですが、突然、枯れてしまうことがあります。

寿命はあまり長くなく10年ほどといわれています。

原産地は乾燥した地域です。

日本の梅雨や夏の高温多湿といった環境に馴染めないことが寿命が短い理由と考えられています。

種類

◆ヒメエニシダ

鉢花として多く出回っている品種です。

鮮やかな黄色の花を咲かせ、樹高1m程度に成長します。

エニシダに比べると耐寒性が弱く、冬の最低気温は0℃以上が必要になります。

◆ホオベニエニシダ

黄色の花の中心が赤くなっている品種。

落葉性で、樹高1~2mに成長します。

◆シロバナエニシダ

エニシダの白花品種。

寒さに強く強健な性質で育てやすいです。

落葉性で、樹高2~3m程度に成長します。

◆アカバナエニシダ

赤い花を咲かせる品種。

耐寒性があります。

◆斑入りエニシダ

花の咲かない時期もカラーリーフとして楽しめます。

寄せ植えにも利用されます。

エニシダの育て方

エニシダの花

日当たりと水はけの良い場所で育てます。

日照不足になると花つきが悪くなったり花が咲かないことがあります。

水やり

地植えの場合は特に必要ありません。

鉢植えの場合は土の表面が乾いたら与えます。

過湿は苦手なので梅雨の時期には鉢植えを雨の避けられる場所に移動させます。

休眠期の冬は水やりを控えめにして乾かし気味に管理します。

肥料

マメ科の植物なので窒素分の多い肥料を嫌います。

また、肥料は多く与える必要はありません。

地植えは、2月に少量の油かすを株元の周辺に埋めておくだけで十分です。

鉢植えは、2月と9月に少量の緩効性化成肥料を与えます。

花がら摘み

エニシダのさや

花後、そのままにしておくと種をつけるために栄養が取られてしまいます。

実った種を採取する予定がなければ、咲き終わった花は摘み取りましょう。

ちなみに、豆のような果実の中にある種は熟すとはじけて10m以上も飛んでいくそうです。

※フジも同じように種がはじける植物です。
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植え替え・植え付け

地植え、鉢植えともに適期は3月中旬~4月です。

移植は苦手なので場所をしっかりと決めてから植えるようにしましょう。

鉢植えの植え替えは、2年に1回を目安に行います。なるべく根鉢をくずさないよう注意して行います。

増やし方

挿し木と種まきで増やすことができます。

【挿し木】
3~4月、または6月下旬から7月上旬の梅雨時期に行います。

3~4月は昨年に伸びた枝を、6月下旬から7月上旬は今年伸びた枝を使います。

・10cmほどの長さに切って切り口付近の葉を取り除く
・切り口を水につけて水あげする
・赤玉土に挿したあと、水を与える
・直射日光の当たらない明るい場所に置く
・発根したら根鉢を崩さないようにして鉢に植える

【種まき】
実った種を採って保存し、翌年の3月から4月頃に種まきして育てることができます。

花が咲くのは種をまいて3年目くらいといわれています。

病害虫

病気の心配はほとんどありません。

害虫はアブラムシやコガネムシが発生することがあります。

エニシダの剪定時期と方法

エニシダの花

ホウキのような樹形に育ちます。

自然樹形を楽しむ木なので定期的な剪定は必要ありません。

年数を経て枝数が多くなった場合は「間引き剪定」を行います。

混み合っている部分の枝を付け根、または枝分かれしている箇所から切り取ります。

太い枝は、途中で切ると枯れ込んでしまうので必ず付け根から切りましょう。

今年伸びた新しい枝や昨年伸びた若い枝は、途中から切り取っても大丈夫です。

剪定時期は花後の5月中旬頃から6月中旬頃までの間が適しています。

翌年咲く花芽は7月下旬には作られます。

それ以降の剪定は花芽ごと枝を切り落とすことになるので避けましょう。

ただし、幹の途中から出る細くて弱々しい枝や枯れた枝は、見つけ次第、付け根から切り取るようにします。

さいごに

庭植えのエニシダ

エニシダの特徴と種類、剪定など育て方について調べたことをまとめました。

枝いっぱいに黄色の花を咲かせ、定期的な剪定の必要がないというところがいいですね。

ところで、寒冷地に住んでいますがエニシダの鉢植えを見たことはあっても庭木をみかけることがありません。

今回、調べてみて、エニシダは暖かい地方の植物で東北地方より南の地域でないと庭植えできないということが分かりました。

道理で見かけないわけですね。

というわけで、個人的には春に鮮やかな黄色の花を咲かせる庭木といえば、近所でよく見かけるレンギョウのイメージが強いです。

育てるなら管理しやすいヒメエニシダの鉢植えを選ぶのがよいのかなと思っています。

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