モナルダは夏場の暑い時期に鮮やかな赤い花を咲かせる植物です。
よい香りがすることから古くからハーブとして親しまれてきました。
今回は、モナルダの特徴と主な品種、育て方のポイントを紹介します。
モナルダの特徴
モナルダは北アメリカ原産、シソ科の多年草です。
草丈:40~100cm
花期:6~9月
花色:赤、ピンク、紫、藤、白、黄
暑さにも寒さにも強く初心者にも育てやすい植物です。
花壇や切り花、ドライフラワーなどに使われます。
全草に香りがあることから、ポプリやハーブティー、料理にも利用されます。
和名はタイマツバナ(松明花)。松明の炎を連想させる花をまっすぐに伸びた茎の先端に咲かせることから名付けられました。
また、ヤグルマハッカ(矢車薄荷)という和名もあります。
花がヤグルマギクに似ていることから名付けられました。薄荷はミントのことです。
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その他、ベルガモット、ビーバーム、ホースミントという別名もあります。
ベルガモットは、ミカン科の常緑樹「ベルガモット」と葉の香りが似ていることに由来しています。
ビーバームは「ビー・バルム(蜂の植物=ビーバーム)」の意味。
モナルダは、花の蜜の量が多く蜜が甘いため、蜂が集まることから名付けられました。
主な品種
通販ショップではモナルダとベルガモット、どちらの名でも販売されています。
原種は赤花ですが、ピンク、紫、白など豊富な花色の改良品種があります。
草丈は約1mと高くなるので花壇の後方に植えるとよいでしょう。
草丈は80cm前後、7月上旬~8月上旬に花を咲かせます。
「ベルガモット ワイルド」の名前でハーブとして販売されることが多いようです。
草丈は60~120cm、一年草。桃色や紫色の花が何段にもなって咲きます。
レモンとオレガノをミックスしたような香りがします。
ポプリやドライフラワーなどに利用されます。
モナルダの育て方
日当たりと水はけの良い場所で育てます。
植え付け
適期は3月~4月、9月~10月です。
地植えの場合、水はけが悪いようなら腐葉土を混ぜ込んで植え付けます。
横にどんどん広がっていくので株間は40cmほどあけます。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使います。
65cmプランターなら2株もあればよいと思います。
植え替え
よく増えるので鉢植えでは毎年植え替えをしたほうがよいです。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けをして同じ鉢に植え替えます。
地植えの場合は植え替えの必要はありません。
ただ、繁殖力が強く地下茎を伸ばして周囲の植物のところまで広がっていく可能性もあります。
数年ごとに掘り上げて植え直したほうがよいでしょう。
適期は植え付けと同じ時期です。
水やり
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら与えます。
地植えの場合は、特に必要ありません。
肥料
地植えの場合は、元肥として用土に緩効性化成肥料を混ぜ込みます。
追肥は、3~4月と9~10月に株のまわりに緩効性化成肥料をまいておきます。
鉢植えの場合も同じように春と秋に緩効性化成肥料を与えます。
さらに春から開花までの間、月2~3回液体肥料を与えます。
花がら摘み・切り戻し
咲き終わった花は摘み取ります。
そのままにしておくと種を作るために栄養を取られてしまい次の花が咲きにくくなります。
ちなみに、花が咲き終わるとボール状になった種の塊が出来ます。
種を観賞したい場合は、そのまま残しておいてもかまいません。
病害虫
病気では、うどんこ病、灰色かび病などが発生します。
特に、うどんこ病にかかりやすいので注意が必要です。
風通しの悪い環境で発生しやすいので、枝葉が混みあった部分は刈りこんで風通しをよくしましょう。
定期的に薬剤散布をして予防しておくのもよいです。
害虫ではアブラムシ、ヨトウムシ、メイガ類の幼虫などが発生します。
見付け次第、駆除して下さい。
冬越し
寒さに強いので防寒対策の必要はありません。
冬になると地上部は枯れてしまうので枯れた葉と茎を切り取っておきます。
増やし方
株分け、挿し芽で増やすことができます。
適期は3~4月、9~10月です。
挿し芽は、茎を2~3節の長さに切り取って土に挿します。
株分けは、株を掘り上げて伸びた地下茎を適当な大きさに分けて植え付けます。
株がよく増えるので株分けの方法が一番簡単です。
さいごに
今回は、モナルダの特徴と主な品種、育て方のポイントについて調べたことをまとめました。
きれいな花が咲くハーブは、いろいろな楽しみ方ができるところがいいですね。
花が少ない夏花壇を彩ってくれるしドライフラワーも作れるのも魅力。
ハーブティーも楽しんでみたいです。
なにより、丈夫で寒さにも強いので寒冷地でも安心して育てられるのが嬉しい。
ただ、地下茎を伸ばしてどんどん広がっていくそうですから、ある程度広い場所が必要かなと思っています。