アネモネは春が訪れると赤、白、紫などの美しい花を咲かせる植物です。
地植えでも鉢植えでも栽培でき初心者にも育てやすいのが特徴。
アネモネの特徴と球根の植え付け時期・方法など育て方のポイントを紹介します。
アネモネの種類と特徴
アネモネは、地中海沿岸が原産地、キンポウゲ科の多年草(球根植物)です。
別名、ボタンイチゲ(牡丹一華)、ハナイチゲ(花一華)、ベニバナオキナグサ(紅花翁草)とも呼ばれます。
草丈:15~50cm
開花期:2~5月
花色:赤、白、ピンク、青、紫など
花型には、一重のほかに半八重、八重があります。
秋に球根を植えると春に花が咲き、夏前に地上部が枯れて、塊根をつくって休眠します。
花のつくり
1本の茎にひとつの花を咲かせ、比較的、長期間花が楽しめます。
実は、アネモネには花びらがありません。
中心にあるのは、花芯(おしべとめしべ)、花びらに見えるのはガクと呼ばれる部分です。
ガクが花のように見える植物には同じキンポウゲ科のクリスマスローズ、シュウメイギクなどがあります。
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主な種類
◆セントブリジッド
八重咲き大輪の品種。草丈は20~40cm。
◆モナリザ
草丈60cmになる高性の品種。切り花向き。
草丈が高くなるので支柱を立てる必要があります。
◆ポルト
草丈は20~30cm。大輪一重咲き品種。
草丈がやや低く花壇や鉢植えに向いています。
毒性について
あまり知られていませんがアネモネは草全体に毒を持っています。
有毒成分の名前は「プロトアネモニン」。
茎から出る汁が肌に触れると皮膚炎や水泡を引き起こすこともあります。
肌が弱い人は注意してください。
アネモネの球根の植え付け時期と方法
植え付けの適期は10~11月です。
地植えでも鉢植えでも育てられます。
アネモネを植え付ける場所は日当たりと風通しがよく、弱アルカリ性で水はけのよい土壌が適しています。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うと簡単です。
地植えの場合は、植え付ける2~3週間前に苦土石灰を入れて耕しておきましょう。
※苦土石灰は酸性土壌を中和する働きをします。
石灰についてはコチラの記事でも書いています。
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花壇の土壌改良!土作りに適した時期と方法は?庭土の酸性度を調節する方法も紹介!
植え付け方法
鉢植えの場合、球根を植える深さは約2cm。
間隔は5~10cm、7号鉢なら8球が目安です。
地植えの場合、球根を植える深さは約3cm。寒冷地では、霜や凍結対策に5~7cm程度の深植えにします。
間隔は15㎝くらいあけましょう。
球根は、とがっている方を下に、平らな方を上にして植えます。
上下がわかりにくい球根は横向きにして植えつけましょう。
寒さに当てないとツボミが出来ない性質なので鉢植えは屋外に置くのがポイントです。
植え付け前に吸水させる
気温が高い時期に植え付ける場合は注意しましょう。
乾燥している球根は急激に水を吸うと腐りやすいです。
植え付ける前に次のような作業を行うとよいでしょう。
①バーミキュライトや清潔な砂を容器に入れ、水をかけて軽く湿らせておきます。
②その中に球根を埋めます。
③1週間ほど雨が当たらない涼しい場所に置いておきます。
時間をかけてゆっくりと吸水させてから植えつけるのがコツです。
※気温が下がる11月以降は吸水させずに植えつけてかまいません。
アネモネの育て方・日常の手入れ
開花後の作業には「花がら摘み」があります。
花がらを取らないでほうっておくと病気の原因になります。
こまめに摘み取るようにしましょう。株の上に散った花がらも取り除いてください。
水やり
鉢植えの場合、芽が出てから初夏に地上部が枯れるまでの間は、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
地上部が枯れたら水やりをしないで完全に乾かします。
植え替えをしない場合は10月になったら再び水やりを開始します。
地植えでは、水やりは不要です。
肥料
球根を植え付ける時にゆっくり効くタイプの粒状の肥料を混ぜ込んでおきます。
鉢植えのものには芽が出始めたら液体肥料を2週間に1回を目安に与えます。
葉が枯れる休眠期は肥料を与えません。
さいごに
実は、アネモネという花。
名前は知っているけれど、どんな花なのか知ったのは、つい最近のこと。
薄い花びらを持った寒さに弱そうな植物だと思ったら、以外にも寒さには強いのだとか。
近所で見たことがないと思っていたのも、単に私がアネモネに関心がなかったせいかもしれません。
スイセンやチューリップの球根と比べるとアネモネの球根は乾燥しているせいでしょうか、ユニークな形をしていますね。
球根を吸水させている写真をみると、干からびた球根が水を吸って丸々となる劇的な変化が面白いです。
それにしても、極寒の季節でも寒さで枯れることがないというのは寒冷地に住んでいる人間にとってはありがたいこと。
植えっぱなしでもOKだそうですが、夏場は高温多湿が原因で腐ることもあるとか。
掘り上げたほうが無難なようです。
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