アンスリウムは鮮やかな赤色をしたハート形の花が特徴的な植物です。
常緑で花が長持ちすることから室内のインテリアや切り花、ギフトとしても人気があります。
今回は、アンスリウムの特徴と冬越しなど育て方のポイントを紹介します。
アンスリウムの特徴と種類
アンスリウムは熱帯アメリカが原産地、サトイモ科の常緑多年草です。
ビニールのような光沢のある花が印象的ですね。
実は、花びらのようにみえる部分は仏炎苞(ぶつえんほう)という葉が変化したもの。
実際の花は肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる中心の突起部分です。
仏炎苞は花のように散ることはなく2週間ほどかけて少しずつ変色していきます。
1ヶ月以上枯れずに持つことから観葉植物や切り花などに使われます。
別名:アンスリューム
和名:オオベニウチワ(大紅団扇)
生育温度:18~30℃
最低温度:10℃
草丈:10~60cm
開花期:5~10月
花色(仏炎苞の色):赤、ピンク、白、緑、紫、オレンジ
仏炎苞を持つ植物
植物の「苞」のうち肉穂花序を包む大形のものを「仏炎苞」と呼びます。
仏像の背後にある炎をかたどる飾りに似ていることから名付けられました。
ミズバショウ、ザゼンソウなどサトイモ科植物にみられます。
白い仏炎苞を持つミズバショウ
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黒い仏炎苞を持つザゼンソウ
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アンスリウムの種類
種類は600以上あるといわれています。
花のように美しい苞を観賞するタイプや葉を楽しむ観葉植物タイプがあります。
◆アンドレアヌム
美しい仏炎苞が特徴の代表的な種類です。
◆ヒメアンスリウム
アンドレアナムの小型の品種です。
◆ポリスキスツム
仏炎苞は目立ちませんが葉が美しいので観葉植物として育てられます。
アンスリウムの育て方
鉢植えは屋内の半日陰で管理します。
直射日光が当たると葉焼けを起こしてしまいます。
レースのカーテン越し程度の日光が当たる場所に置きましょう。
ただし、暗すぎる場所に置くと花が咲かなくなるので注意してください。
水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
湿度がある環境を好むので乾燥した屋内では霧吹きなどで葉水を行います。
葉水は害虫対策にもおすすめです。
肥料
春から秋にかけて緩効性化成肥料を1ヶ月に1回の目安で与えます。
生育が悪いようなら薄めの液体肥料を追肥します。
病害虫
ハダニ、カイガラムシ、アブラムシが発生することがあります。
病気は特にありません。
植え替え・株分け
適期は6~7月中旬、2年に1度を目安に植え替えます。
子株が増えている場合は株分けも兼ねて行いましょう。
古い土はできるだけ取り除きます。
子株はそれぞれ葉が4~5枚になるように切り分けて植え付けます。
用土はアンスリウム専用の土を使うと簡単です。
アンスリウムの冬越しポイント
水やり
生育が弱くなり水もあまり吸わなくなります。
土の乾きも遅くなるので過湿にならないように注意しましょう。
土の表面が乾いてから2~3日後に水を与えます。
冬は空気が乾燥して葉が傷みやすいので暖かい時間帯に霧吹きで葉水をするとよいでしょう。
置き場所
最低温度は10℃以上が必要です。
室内のできるだけ暖かい場所に置きましょう。
ただし、暖房器具の温風は直接当たらないようにしてください。
室内が乾燥する場合は加湿器などで空気中の湿度を保つようにします。
さいごに:アンスリウムはエコプラント
今回は、アンスリウムの特徴と冬越しなど育て方のポイントをまとめてみました。
ところで、アンスリウムはエコプラントのひとつだということをご存じですか。
NASAでは空気清浄効果の高い50種の植物を「エコプラント」と位置付けていますが、その中にアンスリウムも含まれているのだとか。
マイナスイオンの働きで空気をキレイにしてくれるのは嬉しいですね。
造花のようなアンスリウムはトロピカルな雰囲気が魅力。
育ててみたいとは思いますが熱帯原産なので寒冷地の冬越しには温室とヒーターが必要でしょう。
我が家は、冬場、暖房を切った夜間の室温は10℃を下回ります。
枯らしてしまう可能性大なのでフェイクのほうがいいかもと思ってしまいます。
CT触媒加工で、まわりの空気がキレイになるという造花なら同じ効果が期待できそうです。