・ツボミがつかない
・ツボミがついても開かない
・昨年は花が咲いたのに今年は咲いてくれなかった
牡丹の花が咲かない原因はひとつではありません。
来年花を咲かせるために必要な「花がら摘み」「肥料」「芽かき」「剪定」について調べたことをまとめました。
牡丹の花が咲かない原因
考えられる主な原因は3つです。
・花がら摘みをしなかった
・適切に肥料を与えなかった
・剪定をするときに花芽を切ってしまった
鉢植えの場合、ツボミが開かないのは根が傷んでいる可能性もあります。
秋になったら植え替えたほうがよいかもしれません。
牡丹の花後の手入れ
花がら摘み
花後、そのまま放っておくと種ができてしまい株が疲れてしまいます。
咲き終わった花は取り除いておきましょう。
切る位置は、花と下の葉の間です。
肥料
肥料を好む植物なので適期にしっかりと与える必要があります。
1~2月:寒肥
5月上旬~6月上旬:花後のお礼肥
9月下旬:追肥
緩効性化成肥料や固形の発酵油かすを与えます。
芽かき
5月下旬、葉のつけ根に芽が出ます。
全ての芽を育てると栄養が行き渡らず、小さな花しか咲きません。
芽かきは、根元に近い2~3芽を残し、その上の芽を摘み取る作業です。
こうすることで、残った芽は充実し、確実に花芽をつけるようになります。
※芽を摘むとき葉を切り落とさないように注意してください。
牡丹の剪定時期と方法
適期は、葉が枯れ始める9月末頃~10月。
葉の大部分が枯れてからおこないましょう。
【手順】
・枯れ枝を切る
・絡みあったり混みあったりした枝を付け根から切る
・芽かきをした枝は残した芽の3cmほど上のところで切る
※1本の枝が何本にも分かれている場合は芽の付いた枝を2本残して、他の枝は根元で切ります。
※今年伸びた枝は先端が花芽になっているので残しておきます。
・花芽はふっくらと丸みを帯びている
・葉芽は細長く尖っている
秋遅くなると形で見分けられるようになります。
牡丹の基本情報
牡丹は、中国原産のボタン科の落葉低木。
春に花を咲かせ、秋になると葉は枯れて、冬は休眠。
樹高:1~1.5m
開花時期:4~6月
花色:ピンクや赤、白、オレンジ、黄色
咲き方:一重咲き、八重咲き、千重咲き、万重咲き、獅子咲きなど
開花期間は短く、ひとつの花なら3~4日程度。
冬牡丹と寒牡丹
4~6月に花を咲かせる牡丹は「春牡丹」とも呼ばれます。
それに対して寒い時期に花を咲かせる牡丹は冬牡丹、あるいは寒牡丹と呼ばれます。
【冬牡丹/ふゆぼたん】
春牡丹の品種を温室を利用して人工的に春の状態にして咲かせています。
冬と知らずにツボミをつけ花を咲かせるわけですから咲き方は春と同じ。
青く長い茎と大きな緑の葉がついています。
寒さに弱いので稲わら等の菰でおおって管理します。
【寒牡丹/かんぼたん】
春と初冬に花を咲かせる「二季咲き」の品種。
開花時期がくれば自然に花を咲かせます。
そのため気候によっては開花せずに終わってしまうものもあるそうです。
葉がほとんとない状態で花だけ咲くのが特徴。
牡丹の栽培記録
20年以上も前のことですが、庭に牡丹が植えられていました。
私が手入れをするようになった時には根元に空洞があったことから結構古い木だったのかもしれません。
手入れの方法が分からず放っておいたら、だんだん花が小さくなって数も少なくなってしまいました。
花が咲かなかったこともありました。いまにして思えば剪定が原因だったのでしょう。
結局、枯らしてしまいました。苦い思い出です。
弘前ねぷたの「開き」と呼ばれる部分には花の絵が描かれています。
その花が牡丹だと知ったのは大人になってからのことでした。
【牡丹が描かれている理由】
「牡丹」は津軽藩主津軽家の家紋であり、この津軽家との関係を重んじて描かれるようになったのではないかと思われます。
出典:津軽藩ねぷた村
そもそも、家紋として最初に使ったのは公家の五摂家筆頭「近衛家(このえけ)」だそうです。
※公家というのは朝廷に使える身分の高い人々のこと。
公家が使ったことで「菊紋・桐紋・葵紋」についで権威がある家紋となり使用が制限されていたのだとか(江戸時代)。
武家では伊達氏・島津氏・津軽氏などが牡丹紋を使っていますが、これは近衛家との縁によって家紋としたということです。
さいごに
同じ失敗をしないために備忘録として牡丹の花が咲かない原因と管理方法についてまとめました。
・花が終わりかけたら早めに摘み取る
・適期に肥料を与える
・芽かきを5月下旬におこなう
・剪定は葉が落ちてからおこなう
芽かきをした枝を秋に剪定することで樹高を低くすることもできるようです。
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