クリスマスローズは、葉ばかり茂って花が咲かない、何年も育てているのに花が咲かないということがあります。
原因と対策、基本の育て方、寒冷地での栽培記録をまとめました。
クリスマスローズの花が咲かない原因と対策
葉は元気なのに花が咲かない原因を鉢植えと地植え別にまとめました。
【鉢植えの場合】
根詰まりや肥料不足が主な原因として考えられます。
根の成長が早い植物なので、1~2年に1回は植え替えるようにしましょう。
鉢は一回り大きいサイズを使うのがポイント。
大きすぎる鉢に植えてしまうと根の成長が追いつかず花が咲きにくくなります。
肥料は、10~5月までの間に与えましょう。
クリスマスローズ専用肥料が使いやすいです。
花後は薄めた液肥を与えるとよいでしょう。
【地植えの場合】
植えてから4年以上経った株は花が咲きにくくなることがあります。
11月ころに株分けをしてみましょう。
刺激を与えることにより咲きやすくなるといわれています。
肥料は10月後半に与えます。
クリスマスローズの基本の育て方【鉢植え】
秋~春の期間に成長、夏の間は休眠します。
一般的な草花と生育サイクルが逆なのが特徴です。
春と秋は日当たりのよいところ、夏は日陰、冬は半日陰が適しています。
季節ごとに最適な日当たりの場所で管理することが元気に育てるコツ。
地植えでも育てられますが初心者は季節によって置き場所を移動できる鉢植えのほうがよいかもしれません。
水やり
鉢土が乾いたらたっぷりと与えます。
生育の停止する夏は水やりの回数を少し減らします。
花後の手入れ
・花びらがしおれてきた
・雄しべが落ちている
・子房(しぼう)がふくらんできた
このような状態になっていたら花が終わったというサイン。
放っておくと種を作るほうに栄養を取られてしまい株が弱ってしまいます。
種を取らないのではあれば、花がら摘みと花茎切りをしましょう。
無茎種の場合は花びらが色あせてきた頃に花茎を根元から4~5cm残して切り取ります。
同じ花茎にまだ咲いていない花がついていたり、有茎種の場合は終わった花の付け根の部分で切り取ります。
有茎種の場合は開花した茎の根元から新芽が伸びてきてから古い花茎を切り取ります。
※有茎種:葉がついた茎がどんどん伸びてその先端に花が咲くタイプ。
病害虫
灰色かび病・べと病・ハダニ・ヨトウムシなどが発生します。
植え替え
一回り大きな鉢に植え替えますが、同じ鉢を使いたい時は株分けしましょう。
あまり細かく分けると株分け後の生育が悪くなります。
少なくとも3芽以上つくように分けます。
適期は9月下旬~10月。
ただし、寒冷地では早め(8月中旬~8月下旬)に行った方がよいでしょう。
理由は、寒さが訪れるのが早く生育期間が短くなってしまうと根が十分張れなくなってしまうから。
市販のクリスマスローズ専用培養土を使うと便利です。
暖地では12~1月に切るのが目安ですが寒冷地では早春に切ります。
理由は雪から花芽を守るため。
古葉は雪どけに合わせて切り、花芽に日光が当たるようにします。
植え替えや株分けのタイミングも雪どけに合わせます。
クリスマスローズ栽培記録【2021年~】
※東北地方北部で栽培
開花株は値段が高くて購入を迷ってしまいます。
その点、小さな苗はお手頃価格が魅力。
2021年10月、ホームセンターで9cmのポット苗を購入しました。
品種:ミヨシ「エレガンスハニーワイン」。八重咲き・中輪。
ラベルと同じ花が咲く組織培養(メリクロン)苗
草丈:約17cm
10月27日、一回り大きな鉢に植え替え。
用土は、100均の赤玉土と鹿沼土に庭土をプラスしたもの。
ポットから取り出すと根がビッシリ。
軽くほぐしてから植え付けます。
株元に粒状の化成肥料を少々。
今年、花が咲かないのは承知のうえ。
関東地方では冬に咲く植物ですが、寒冷地では雪解け後の4~5月頃に咲くことが多いようです。
数年後に開花するのを楽しみにのんびり育ててみようと思います。
2022年1月23日。株元から新しい葉がのぞいていました。
2022年1月28日。
2022年2月3日。
2022年2月13日。
2022年3月1日。花茎が伸びてきました。
2022年3月4日。ツボミは卵型。
2022年3月8日。花びらのフチが色づいてきました。
2022年3月18日。開花。株元の茎が伸びてきました。
2022年3月19日。3月に入ってから花茎がどんどん伸びて草丈の2倍以上になりました。
2022年3月27日。赤いマルは2つ目のツボミ。
開花から約10日が経ち、雄しべが落ちてきたので花だけ切り取り。
2022年4月10日。
赤いマルは花茎。青いマルは1月下旬に芽を出した葉の茎。
2つ目のツボミがふくらんできましたが最初のツボミに比べて小さめ。
大きな花は期待できそうにありません。
株を充実させるためツボミを取るべきか迷っています。
2022年4月20日。開花。花茎を切り取りました。
2022年4月26日。昨年の葉は茶色になって枯れてきました。
肥料を与え日当たりのよい場所に置いています。
2022年8月1日。夏場は直射日光が当たらない場所に置いています。
休眠期は葉が枯れ落ちてしまうのだと勘違いしていました。
ほぼ春と同じで成長が止まった状態。葉は残っています。
2022年8月26日。寒冷地なので早めに植え替え。
一回り大きい7号鉢を使用。
用土は、赤玉土、腐葉土、鹿沼土を5:4:1で混ぜたもの。
株元に緩効性肥料。
2022年11月1日。新芽が4つ確認できます。
2022年12月1日。新芽の1つが伸び始めました。
2年目以降の開花
2023年2月1日。昨年は1本だった花茎が今年は3本。1本の花茎にツボミが2~3個ついています。
2023年2月18日。昨年に比べ花数は増えましたが花のサイズは小さくなりました。
2023年11月3日。
春に地植え。秋に枯れた葉を切り取りました。
2024月4月1日。
ツボミが2つ確認できました。
暖冬少雪の今冬は雪に埋もれていた期間が短かったです。
2024月4月19日。
新葉が伸びてきました。
2024月4月26日。花数は7つでした。
2024年6月14日。30℃前後の日が続いていますが元気に葉を茂らせています。
さいごに
クリスマスローズの花が咲かない原因と対策、栽培記録を書きました。
春先、まだ肌寒い日が続く時期に花を楽しめるのは嬉しいですね。
2022年12月は昨年よりも1ヶ月ほど新芽が出るのが早かったです。
これから冬本番という時期に新しい葉が展開。
どんどん茎が伸びていくようすをみると、寒さに負けず頑張ろうという気にさせられます。
2023年、花後に地植えして放っておいたのですが雪に埋もれても問題なく冬越し。
翌年の4月下旬にはたくさんの花を咲かせてくれました。
当分の間は、このまま地植えで管理してみようと思います。