モッコウバラは春に黄色や白の小花をたくさん咲かせる「つるバラ」です。
トゲが少ないのが特徴で病害虫も少ないので初心者向きの育てやすいバラといわれています。
モッコウバラの特徴と育て方について調べたことをまとめました。
モッコウバラの特徴
モッコウバラ(木香茨、木香薔薇)は、中国原産の常緑低木。
一季咲きといって春だけ花が咲くタイプです。
開花期は4~5月頃。
花色は白と黄の2種類があり、黄モッコウ・白モッコウとも呼ばれます。
それぞれ一重咲きと八重咲きがありますが多く見かけるのは八重咲きです。
どちらにも香りがありますが白モッコウバラのほうがやや香りが強いといわれています。
「つる」は一般的なつる性植物のように絡みつくことはありません。
枝を長く伸ばすだけです。
地植えにして伸びた枝をアーチやフェンスなどに誘引して観賞するのが一般的な楽しみ方です。
特徴はトゲがないこと。
作業するときにケガをする心配がなく子どもがいる家庭でも安心して栽培できます。
高温多湿でも大丈夫ですが寒さにはやや弱いです。
寒冷地では鉢植えで育てたほうがよいでしょう。
【植え付ける場所選びは慎重に】
見事な景観をつくり出してくれるモッコウバラは生育が非常に旺盛。
成株になると3~5m、年数が経つと根元の株周りが20㎝以上もある大株になることもあるそうです。
家庭用の小型アーチやオベリスクでは収まりにくく、ある程度大きな構造物が必要です。
なので剪定作業はとても大切。
放っておくと家の外壁や屋根へと這い上がり剪定が大変ということもあるそうです。
苗が小さいからといって複数株を植えると、のちのち手に負えなくなります。
庭があまり広くない場合は自分で管理しきれるか考えてから植え付けたほうがよいかもしれません。
モッコウバラの育て方
日当たりが良く、水はけが良い場所を好みます。
鉢植えにする場合、用土は専用のものを使うと簡単です。
地植えの場合は植え付ける2週間前に元肥として緩効性肥料や堆肥を混ぜ込んでおきましょう。
鉢植えの水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
地植えでは特に水やりの必要はありません。
咲き終わった花は摘み取ります。
肥料は、開花後から9月まで月2回与えます。
モッコウバラの剪定
適期は「花後すぐ」です。
8~9月頃に来年の花芽をつけるので、その前に剪定を行います。
遅くても6月いっぱいまでには終わらせるようにしましょう。
時期が遅くなると翌年の花芽まで切り落としてしまい花が楽しめなくなります。
まず、古い枝や枯れた枝をつけ根で切ります。
次に、花が咲いたつるを半分程度の長さに切り戻します。
夏の間に伸びるので、かなり短めに切っても大丈夫です。
モッコウバラの誘引
誘引は春先に剪定した後に行います。
花芽ができてから誘引すると作業中に花芽が落ちてしまう可能性があるからです。
伸びた枝をフェンスやアーチに誘引するのが一般的。
春の剪定を終えたあと、アーチなどに絡めていきます。
なるべく上に伸ばさずにフェンスなどにそって横向きにからませるようにしましょう。
横向きのほうが翌年の花付きがよくなり見た目も美しくなります。
鉢植えの場合は鉢に立てた支柱に誘引する「行灯(あんどん)仕立て」がおすすめ。
ベランダで大型プランターに植えてスチールラックやウッドウォールに這わせるとおしゃれに仕立てられます。
さいごに
以前、バラを育てていたときに何度も「トゲ」で痛い思いをさせられました。
モッコウバラはトゲがないのが魅力的。
というわけで特徴と育て方について調べたことを書きました。
良い香りがする
非常に強健で病害虫の被害が少ない
剪定や誘引に手間が掛かる
放置すると通路をふさいでしまったり、隣家にまで枝が伸びてトラブルになったり、ということもありそうです。
毎年、適切な時期に剪定・誘引できる自信がなければ植えることはできないかもしれません。
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