オステオスペルマムは春にマーガレットに似た花を咲かせる植物です。
つややかな花びらと豊富な花色が特徴で鉢植えや寄せ植え、花壇にもピッタリ。
特徴と育て方、夏越し・冬越しのポイントについてまとめました。
オステオスペルマムの特徴
オステオスペルマムは、熱帯アフリカ、アラビア原産、キク科の多年草です。
草丈:20~80cm
開花期:1月中旬~5月、9月中旬~11月中旬
花色:紫、白、オレンジ、黄、ピンクなど
次々と咲くカラフルな花が特徴。
花は日中は開き、夜間や曇り・雨の日には閉じる性質があります。
品種改良が盛んで花色や花姿はさまざま。
花びらの先がスプーンのようにふくらむ品種、夜でも花が閉じにくい性質の品種、夏場でも咲き続ける品種などもあります。
【ディモルフォセカとの違い】
見た目がよく似たディモルフォセカという植物があり、以前はオステオスペルマムはディモルフォセカ属に分類されていました。
現在は、オステオスペルマム属として区分され、別の属になっています。
オステオスペルマムは多年草。舌状花のみでタネを作ります。
ディモルフォセカは1年草。管状花(かんじょうか)と舌状花(ぜつじょうか)の両方で受粉してタネを作ります。
※舌状花:花びらのことで1枚1枚が独立した花。
※管状花:花の中心の丸い部分。
管状花と舌状花についてはこちらの記事でも書いています。
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オステオスペルマムの育て方
2~4月に園芸店やホームセンターなどで販売されるポット苗を購入して育てます。
※販売されている苗は矮化剤で草丈を低く抑えていることが多いので翌年は草丈が伸びることがあります。
日当たりと水はけの良い場所で育てましょう。
ただし、高温多湿が苦手なので西日が当たる場所は避けてください。
地植えの場合、酸性土を嫌うので苦土石灰を混ぜ込み、水はけが悪ければ腐葉土も混ぜ込んでおきます。
鉢植えの場合は市販の草花用培養土を使うと簡単です。
水やり
地植えでは、特に必要ありません。
鉢植えでは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
冬場は生育が鈍ります。水やりの回数を減らして乾燥気味にして管理します。
水を与えすぎると根腐れを起こしやすくなるので注意しましょう。
肥料
植えつけ時に元肥として緩効性肥料を混ぜ込みます。
3~5月と9~10月に緩効性の化成肥料や液体肥料を与えます。
緩効性肥料は1ヶ月に1回程度、液体肥料は10日に1回程度が目安です。
肥料が切れると花つきが悪くなるので注意しましょう。
夏と冬は肥料を与えません。
花がら摘み
咲き終わった花を摘み取ることで次々に花が咲きます。
病気を防ぐためにも、花がらはこまめに取り除きましょう。
切り戻し
ひととおり花が咲き終わったら3分の1程度の高さに刈り込みます。
新しい芽が出てきて秋にもう一度開花します。
夏が来る前に切ることで風通しがよくなり蒸れを防ぐことにもなります。
植え替え
よく根が張るので2年に1回を目安に植え替えをします。
適期は花後の6月頃か10月。
鉢から取り出したら根についた土を3分の1くらいほぐして落とします。
新しい用土を使って、ひとまわり大きな鉢に植え替えます。
増やし方
2~3年で木質化して老化してしまうので予備として新しい株を育てておくと安心です。
株分け、挿し木、タネまきで増やすことができます。
株分けは植え替えを行うときに一緒に行います。
ハサミなどを使って切り分けたら新しい土に植え付けましょう。
挿し木の適期は6月と9月です。
・新しく伸びた枝を5cm程度切り、下葉を1~2枚取り除く
・その後30分ていど水を入れた容器に枝を入れて水揚げする
・鹿沼土かパーライトに枝を挿して十分に水をやり半日陰で管理
根が出るまでの日数は2~3週間程度です。
十分に根が出てから鉢に植え付けます。
病害虫
アブラムシがつくことがあります。
夏越し・冬越し
高温多湿な環境には弱いです。
梅雨の時期は雨が当たらない軒下などに移動させてください。
夏場は半日陰で風通しの良い場所で管理します。
耐寒温度はマイナス5℃程度。暖地では地植えで冬越しできます。
鉢植えは軒下など霜の当たらない場所に置くとよいでしょう。
寒冷地では冬の間は室内に取り込んで管理します。
さいごに
オステオスペルマムの特徴と育て方について書きました。
カラフルな花色とキラキラした花びらが魅力的。
寒冷地に住んでいるのでマイナス5℃まで耐えられるのも嬉しい。
ビタミンカラーが好きな私としては、たくさんの花色の苗をまとめ買いしたくなる植物です。
ちなみに、アフリカが原産地なのに寒さに強いのは不思議な気がしました。
調べてみると気候帯は大きく4つに分けられるようです。
アフリカ大陸北部:ほとんどがサハラ砂漠。非常に乾燥している地域
赤道付近:広大な熱帯雨林
南アフリカ:雨季と乾季がはっきりと分かれる気候
アフリカ大陸の東部:乾燥地帯と山岳地帯がある
サハラ砂漠がある北部以外には多様な植物が存在しているということです。