春になるときれいな花を咲かせるスイセン。
実は、そのスイセンに毒性があることをご存知ですか?
間違ってスイセンを食べてしまったときの症状や似ている植物との見分け方を紹介します。
スイセンの毒性と中毒症状
スイセンは、葉と球根、つまり全草に毒があります。
毒性成分は、リコリン、タゼチンなどのアルカロイドです。
食べてから30分以内の短い潜伏期間の後に、嘔吐・下痢・頭痛などの症状があらわれます。
スイセンと似ているニラなどと間違えて食べてしまうことが原因です。
スイセンとニラの見分け方
スイセンの葉は、ニラやノビルに似ています。
そのため、花が咲いていないと間違えることが多いです。
また、鱗茎(球根)は、タマネギに似ています。
スイセンとの見分け方は臭いをかげばすぐにわかります。
ニラの葉は特有の臭いがしますが、スイセンの葉には臭いはありません。
スイセンの食中毒を防ぐ方法は?
スイセンを花壇に植える、ニラを家庭菜園で育てる人は多いです。
どちらも数年間は植えっぱなしでも大丈夫な植物です。
それぞれ、植える場所を分けてあれば問題ないでしょう。
しかし、近い場所に植えていると、年々増えて、ニラの中にスイセンが混ざって生えてくるということが起きるかもしれません。
スイセンはニラに比べ、葉の幅が広い、草丈が高い、葉が厚いなど特徴があります。
ただ、近くに生えているとニラを収穫するときに混ざってしまう可能性があります。
誤食を避けるためにも、家庭ではニラとスイセンは離して植えるようにしましょう。
スイセン以外に毒性のある植物は?
スイセンとニラ以外で、間違いやすい植物には次のようなものがあります。
・バイケイソウ(有毒植物)とウルイ
・コルチカム(イヌサフラン)(有毒植物)とギョウジャニンニク
また、トリカブト(有毒植物)の葉をシドケ(モミジガサ)と間違って食べたことによる食中毒事故では亡くなった方も出ています。
特に高齢者の方が有毒植物を誤って食べてしまい食中毒になるケースが数多く報告されているそうです。
野菜と間違って食べてしまい食中毒になってしまった!ということは絶対に避けたいもの。
育てている観賞用の植物の中に有毒な成分を含む植物があるかどうか、知っておくのは大事なことですね。
最後に
スイセンをニラと間違えて食べて食中毒になったという事故は毎年、春先から初夏にかけて、全国各地で発生しているようです。
安全に食べることができる野菜と外見がよく似た有毒植物は意外とたくさんあるものです。
山菜採りでは、よく確認して採ることが大切です。
また、食用と確実に判断できない植物は食べないなど、料理をする前に確認してみることも必要なのかもしれません。
有毒植物です⇒スズランの育て方