ヘンルーダ(ルー)の特徴と育て方【栽培記録】

ヘンルーダの葉

ヘンルーダ(ルー)は、虫よけ、ネコよけ、コンパニオンプランツなどさまざまな効果が期待できる植物です。

特徴と育て方、栽培記録をまとめました。

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ヘンルーダの特徴

こぼれ種から発芽したネコよらず(ヘンルーダ)

ヘンルーダは、ヨーロッパ南部原産、ミカン科の常緑多年草。

草丈:50~80cm
開花期:6~7月
別名:コモンルー、ルー

【ネコよけ、虫よけ効果が期待できる】
葉には、蚊やハエが嫌うシネオールという香り成分が含まれています。

ヨーロッパで虫よけ効果のあるハーブとして古くから親しまれてきました。

独特の強い香りをネコが嫌うといわれることから「ネコよらず」とも呼ばれます。

【害虫よけになる】
野菜やバラ科植物などを育てるときに近くに植えるとコンパニオンプランツとして役立ちます。

【アゲハチョウがやってくる】
幼虫はミカン科の植物の葉を食べます。
ヘンルーダもミカン科のため卵を産み付けるためにやってきます。

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ヘンルーダの育て方

ヘンルーダの葉

日当たりと水はけの良い場所で育てます。

冬の寒さには強いですが、鉢植えは霜に当たらないように軒下や室内で管理したほうが冬越ししやすいです。

植え付け

植え付け適期は3~5月と10月。

地植えの場合、30~50cmほど間隔をあけておきましょう。

鉢植えなら1鉢に1株、65cmのプランターなら2ポットが目安。

水やり

地植えでは特に必要ありません。

鉢植えの場合、土の表面が乾いたら与えます。

肥料

やせ地でも育つので肥料はそれほど必要ありません。

地植えの場合は、植え付ける時に少量の緩効性肥料を土に混ぜておく程度でよいでしょう。

鉢植えの場合は、春と秋に、2週間に1回を目安に液肥を与えます。

切り戻し

葉が密生すると蒸れて枯れてしまうことがあります。

梅雨前に混みあっている部分の枝を切り落として風通しをよくしておきます。

葉や茎の切り口から出る汁に触れると、かぶれることがあります。

手袋をして作業したほうがよいでしょう。

増やし方

タネまき、株分け、挿し芽で増やすことができます。

株分けは、4月に掘り上げ、株を2~3に分けてから植え付けます。

こぼれダネでも良く増えます。

ヘンルーダの栽培記録

※東北地方北部で栽培
ヘンルーダの葉

2016年の秋にネットで苗を購入しました。

寒さに強いということで屋外で冬越し。

雪に埋もれないように囲いをした場所に鉢植えを置きました。

特に防寒対策はしなくても枯れることなく無事に冬を越せました。

ヘンルーダのツボミ
2017年の春、地植えにしました。

肥料を与えず放置状態でしたが問題なく育っています。

7月上旬にツボミをつけ、下旬には開花しました。草丈は60cm程度。

ネコよらず(ヘンルーダ)の花後
花後、放っておいたらタネができていました。

ヘンルーダの種
タネはゴマよりも少し小さいくらいです。

冬が近づいたころに根元近くまでバッサリと切りました。

ちなみに、香りを感じるようになったのは8月に入ってからです。

春から初夏にかけては特に香りを感じることはありませんでした。

ヘンルーダ
2018年春。芽吹きが遅く、なかなか大きくなりません。昨年冬にバッサリ切ったせいでしょうか。

6月24日現在の草丈は15~20cm。

ヘンルーダ
株元が混み合ってきましたがうっかり切ると枯れそうな気がして放置状態です。

ヘンルーダのツボミ
その後、ツボミがついているのを確認。

ここまでくれば枯れる心配はないかなと一安心しています。

こぼれ種から発芽したヘンルーダ
2019年6月19日。
親株の近くで、こぼれダネから発芽しているのを見つけました。

ある程度、大きくなったところで別の場所に植え付け。

株分けしなくても、こぼれダネから育った株が増えていきます。

ヘンルーダの芽吹き
2024年春。
冬の間に葉が落ちてしまった株。枯れるかと思ったら新芽がでてきました。

ヘンルーダの葉が茂る
3週間後には旺盛に葉が茂っています。

ヘンルーダの株とアゲハチョウの幼虫
9月上旬。アゲハチョウの幼虫が大小8匹ほど。

ヘンルーダとアゲハチョウ

ヘンルーダの葉に卵
2017年、花が咲き始めるころからアゲハチョウを見かけることが増え、葉の上に卵を発見。

卵が孵化
7月28日。卵が孵化。

チョウの幼虫
8月10日。卵が孵化してから2週間後。

姿がみえないと思ったら、色が変わっていました。

卵からかえったばかりのころは黒っぽい色をしています。

これは、鳥などから見つからないように鳥の糞のような模様になっているのだとか。

緑色になったのは脱皮したからというわけです。

アゲハチョウの幼虫
8月25日。脱皮したばかりなのか黒っぽい皮(?)がお尻の部分についた幼虫をみつけました。

2017年は、気が付いたら、どの幼虫もいなくなってしまいました。

アゲハチョウのサナギ
2020年8月18日。
午後、幼虫が家の外壁(地面から約15cmの高さ)にくっついていました。

夕方にみると形が少し変化しています。

翌日の早朝にはサナギになっていました。

緑色だったのが写真のように灰色っぽく変わっています。

昨日、幼虫を見つけていなかったらアゲハチョウのサナギだとは分からなかったでしょう。

家の外壁から庭植えのヘンルーダまでの距離は5mほど。

思ったより離れた場所に移動するものなんですね。

外壁にいたアゲハチョウの幼虫
8月19日の昼。もう1匹の幼虫が壁にくっついているのを発見。

今朝、サナギになった1匹がいるところから2mほど離れた場所です。

ラベンダーの茎にいたアゲハチョウの幼虫
別の株をチェックしてみると隣に植えてあるラベンダーの茎にくっいているのも見つけました。

ラベンダーの茎でサナギになったアゲハチョウの幼虫
夕方にはサナギになっていました。こちらはキレイな緑色です。

去年も、一昨年も、サナギになるために移動した幼虫をみることはありませんでした。

今年は当たり年なんでしょうか?

サナギの抜け殻
8月29日早朝。サナギになってから10日目。殻だけが残っていました。

もう1匹も翌日には殻だけになっていました。

【アゲハチョウの生態】
・卵を産むのは1年に4回(春先、6月、8月上旬、10月上旬)
・10月の場合は越冬して春先に羽化
・卵からチョウになるまでの期間は2ヶ月程度
・サナギからチョウになるまでの期間は10日~2週間
・サナギになるときは好みの場所を探すため移動することがある

さいごに/ネコよけ効果はあったか?

こぼれ種から発芽したネコよらず

ヘンルーダの特徴、育て方、栽培記録をまとめました。

夏場は直射日光が当たり、冬は雪に埋もれてしまう場所で育てています。

地植えなら肥料を与えず放っておいても大丈夫。

病害虫の被害もなく手間が掛からないところが魅力。

【ネコよけについて】
そもそも、野良ネコが庭を荒らして困るのでネコよけ効果を期待して育て始めました。

結果からいえば、実際に効果があったかどうか判断できません。

当初、植え付けたのは花壇の隅に1株だけ。

その場所から少し離れた場所をネコがトイレに使ったことが2~3回ありました。

複数の場所に植えてみないと効果は実感できないのかもしれません。

ヘンルーダのそばで寝そべるネコもいたので個体差というのもあります。

【虫よけについて】
夏場は、庭に出ると蚊にさされることが増えます。

ネコよけはダメでも、蚊やハエを寄せ付けない虫よけ効果は期待できそう。

コンパニオンプランツとして役立つというのも嬉しいですね。

株を増やして花壇の縁取りにするのもよいかもしれません。

【アゲハチョウについて】
予想外だったのはアゲハチョウ。

たった1株に花が咲いただけでやってくるようになりました。

幼虫が大きくなっていくのを見ると応援したくなります。

葉が食べつくされてしまったら、その時はその時です。

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