「梅見月」という言葉をご存知ですか?
梅見月の読み方や意味、関東の梅の名所について調べたことをまとめました。
梅見月の意味と異称
梅見月の読み方は「うめみづき」。
陰暦2月の異称・別名です。
「梅花の候」という時候のあいさつが使われるように、梅は2月を象徴する花。
なので、2月は梅に関連した名前が多いです。
梅見月のほかに、梅津月(うめつづき)・梅津早月(うめつさつき)があります。
その他、2月は、雪消月(ゆきげづき)、木芽月(このめづき)、雁帰月(かりかえりづき)などの異称があります。
カレンダーに1月・2月…という数字のほかに、睦月・如月などと書かれているのをみたことはありませんか?
これら睦月・如月などの名前は、旧暦で使われていた「和風月名(わふうげつめい)」と呼ばれる月の和風の呼び名なのだそうです。
※旧暦とは、現在使っている新暦(太陽暦)を使う前に使用していた暦のこと
2月の異称「如月(きさらぎ)」は、中国最古の辞書「爾雅(じが)」の「二月を如となす」という記述に由来するのだとか。
「きさらぎ」の語源には以下のように諸説あります。
・衣更着:寒さがぶりかえし衣を更に着る月。
・生更ぎ:春に向かって草木が生き返り、芽吹きはじめるという意味
・気更来:陽気が更に発達して来る時季だから
・来更来:正月に来た春が更に春めいて来るから
関東の梅の名所・梅まつり
関東地方の代表的な梅林は「関東三大梅林」と呼ばれています。
茨城県水戸市の「偕楽園」
埼玉県越生町の「越生梅林」
この2つは、関東三大梅林として、ほぼ認められているようです。
関東三大梅林の3つ目はどこなのか?
に関しては諸説ありますが、候補としてあげられる梅林は次の3つといわれています。
・静岡県熱海市の「熱海梅林」
・神奈川県小田原市の「曽我梅林」
・群馬県安中市の「秋間梅林」
偕楽園
偕楽園は弘道館と共に江戸時代に徳川斉昭によって創建されました。
梅の公園として全国に知られています。
偕楽園には約100種類3000本、弘道館には約60種類800本の梅が咲き誇ります。
梅の品種が多いので、紅梅・白梅さまざまな花を長い期間楽しめるのが特長です。
所在地:茨城県水戸市常磐町1-3-3
「水戸の梅まつり」が毎年2月から3月にかけて開催されます。
越生梅林(おごせばいりん)
梅園神社に九州太宰府天満宮を分祀した際、菅原道真公にちなんで梅を植えたことが起源とされています。
約2ヘクタールの園内には、約600年前に植えられた古木を含め、白加賀、越生野梅、紅梅など約1000本の梅の木が植えられています。
所在地:埼玉県入間郡越生町堂山
「越生梅林梅まつり」が毎年2月から3月にかけて開催されます。
熱海梅園(静岡県熱海市)
・咲き始め:11月下旬~12月上旬
・見頃時期:2月中旬
日本一早咲きの梅で有名な庭園。
早咲きの「熱海桜」も一緒に楽しめます。
毎年、開花時期には「熱海梅園梅まつり」が開催されます。
曽我梅林(神奈川県小田原市)
曽我梅林は単一の梅林ではありません。
近隣に位置する別所梅林・中河原梅林・原梅林の3つの梅林の総称が曽我梅林になります。
全体で約35,000本の梅の木が植えられています。
開花時期には「小田原梅まつり」が開催されます。
秋間梅林(群馬県安中市)
秋間川上流の山あいに広がる35,000本、50ヘクタールの梅林です。
開花時期には「秋間梅林祭」が開催されます。
さいごに
今回は「梅見月」の意味や異称・別名、梅の名所について調べたことをまとめてみました。
2月に入り、立春が過ぎると暦の上では春。
とはいえ厳しい寒さが続くこともあり油断はできません。
そんな中、太宰府天満宮や熱海などで早咲きの梅が咲いたというニュースを聞くとホッとしますね。
「飛び梅」伝説でも有名な太宰府天満宮には約200種、6,000本ほどの白梅・紅梅があるのだとか。
1月下旬から咲き始め2月中旬には見頃をむかえるそうです。
梅は春の先駆けといわれていますが、青森では梅と桜が同じ時期に見頃を迎えることが多いです。
個人的にはマンサクやサンシュユの開花に春の訪れを感じます。